阪神・前川右京 ベルーナの悪夢振り払う 「苦い思い出」2023年デビュー時は3三振含む6の0

 笑顔で新幹線のホームへ向かう前川(撮影・田中太一)
 交流戦の西武戦で4回に空振り三振に倒れ、絶叫する前川=2023年5月31日、ベルーナドーム
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 阪神の前川右京外野手(21)が10日、11日からの西武とのオープン戦(ベルーナ)で悪夢払拭を誓った。ベルーナドームは23年の交流戦で自身のデビューを飾った場所。当時は2試合で6打数無安打、3三振と屈辱を味わった。この日、陸路で決戦の関東遠征へと向かったが、シーズン開幕を前にまずは苦い思い出の地で大暴れしたい。

 ベルーナドームという単語を聞いただけで、前川は苦笑いを浮かべた。「苦い思い出しかないんで…」。脳裏をよぎったのは2年前の記憶。プロ初出場の23年5月30日・西武戦は3打数無安打。翌31日は3打席連続三振と結果を残せなかった。

 3三振の試合後には「悔しかったです」とポツリ。短い言葉に感情を込めていた。あれから650日。「オープン戦ですけど、苦い思い出をなくせるようにしたい」。同年にプロ初安打を記録すると、昨季はブレーク。強く、大きくなって埼玉に帰ってきた。

 「苦い思い出はある。でも、それを意識したらダメだと思う。デビューさせてもらった場所なので、ちゃんとシーズンでも打てるような準備をしていきたい」

 プロ初安打は23年の6月6日・楽天戦。そしてプロ初本塁打は昨年5月31日のロッテ戦と、交流戦では酸いも甘いも経験してきた。今年は6月10日からベルーナドームでの3連戦が組まれている。ここで活躍するためにも、11日からのオープン戦で嫌なイメージを払拭しておきたい。

 今年のオープン戦は6試合に出場し、打率・450、3本塁打、6打点は両リーグトップ。堂々の“三冠王”となっている。西武との連戦を終えれば、15日からはカブスとドジャースとのプレシーズンゲーム。そして18日から神宮でのヤクルト2連戦で関東遠征を締めくくる。シーズン開幕に向けて、この6試合は重要な位置づけになるだろう。

 「昨日(10日)の4打席目(一ゴロ)のような打席をなるべく少なくできるような準備をしたいと思っています」

 結果が数字に表れているからこそ、反省を忘れない。安打が出ても、凡退しても打席の内容を求めている。「シーズンのために少しでも得られるものがあればいいかなと思う」。ベルーナの悪夢を振り払うためにも、成長したスイングを堂々と披露する。

 ◆前川の23年5月西武2連戦(ベルーナ)VTR◆5月30日の西武戦に「6番・DH」でスタメン起用され1軍初出場。投ゴ、死球、三ゴ、一ゴで3打数ノーヒット。第2打席の死球で初出塁したものの快音は聞かれなかった。

 続く31日の西武戦も「7番・DH」で2試合連続スタメン出場。しかし、3打席連続で空振り三振を喫し、4打席目には代打を送られてしまった。2打席目は2死一、二塁、3打席目は2死二塁といずれも好機の場面ながらバットは空を切るばかり。2軍では結果を残していたが、1軍投手の変化球のキレに対応できず、改めてレベルの高さを痛感させられた。

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