阪神・佐藤輝 技あり打 左腕撃ち進化の2点適時二塁打 OP戦打率・667、恐怖の3番誕生予感

 「オープン戦、阪神4-5DeNA」(8日、甲子園球場)

 左翼線に転がった白球を見届けると、阪神・佐藤輝は二塁ベース上で手をたたいた。確かな感触が残る両手をパンッ、パンッと鳴らしてベンチに拳を向ける。満員御礼となった甲子園球場。3万7525人のファンが進化の一打を見届けた。オープン戦打率・667。恐怖の3番打者誕生の予感だ。

 「最後、打てるところにきたので良かったです」。試合後に笑顔で振り返ったコメントから、キャンプで取り組んだ課題と手応えが見える。五回だ。1死満塁で左腕・庄司に対して好機を待った。3ボールから見逃し、空振りでフルカウント。6球目、外角低めを狙った直球が、少し高く浮いたのを見逃さなかった。

 コースに逆らうことなく、芯で捉えた打球は切れない。「フェアになってよかったです」。ここまで不調時に左肩が下がる悪癖の改善に取り組んできた。コンタクト率を上げるため「(左肩が)潜らないように、後ろの肩を出さないように気を付けている」と改善点を説明。キャンプでは、ドジャース・大谷らも使用するクリケットバットも取り入れ、点ではなく面でボールを捉える意識を体に染み込ませてきた。

 確かな成長が数字に変わる。オープン戦4試合、11打席に立ち三振は0。6安打のうち5本が追い込まれてからだ。昨季は250打数51安打、打率・204と苦手にしたカウント。さらに三振数は133と、半数以上がバットに当たらなかった。この日は続く七回の打席でも、フルカウントから四球を選んだ。意図が見える打席内容に、藤川監督も姿勢を評価する。

 「いい流れでよく(走者を)返してくれた。打ちにいきながらボールを見極めるとか、それが重要なんじゃないかなと」 これで実戦5試合連続安打。紅白戦、練習試合を含めても打率・429と数字を残す。「タイミングの修正というか、そういうのができている」と佐藤輝。7日のDeNA戦は三塁で好守もあった。しっかり課題と向き合った冬を越え、攻守で確かな成長が見える春。25年シーズンは粘りの輝-。ひと味もふた味も違う。

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