阪神・前川 オープン戦3冠 東撃ち3号で藤川監督に“甲子園初星”プレゼント「準備できている」
「オープン戦、阪神6-0DeNA」(7日、甲子園球場)
阪神・前川右京外野手(21)が初回、DeNAの開幕投手・東から右翼席に2試合連続の3号2ラン。三回にも左腕の直球を左前にはじき返すなど、オープン戦通算打率・500、3本塁打、6打点で堂々の三冠王。シーズンでは、佐藤輝、森下、大山の次を打つ恐怖の6番打者が、藤川球児監督(44)に“甲子園初勝利”をプレゼントした。
ぐんぐん伸びる打球に甲子園がどよめいた。前川が初回1死一塁で低めの変化球を捉え、右翼ポール際へ2戦連発となる先制2ランを放った。大歓声の中、表情を変えることなくダイヤモンドを一周。「乗せた感じだったんで打ててよかった」。これが藤川監督に甲子園初勝利をもたらす決勝弾となった。
今年の鍵を握る左腕撃ちとなった。昨年は右投手時の起用がメインで、対右に比べ、対左は250打席も少ない56打席だった。左翼のポジションを確固たるものとするためにも、左投手相手に結果を残すことは必須だ。
格好の腕試しとなった。この日の相手は23年に投手2冠に輝くなど、2年連続で2桁勝利を挙げているDeNAの開幕投手・東。「打った打たなかったじゃない」としつつ「シーズン中に当たる投手と対戦できたところが一番大きかった」。実績十分の左腕との対峙(たいじ)は、確かな試金石となった。
三回の2打席目には、追い込まれながらも左前にはじき返し、追加点につなげた。「(カウント)3-2までもっていって最後レフト前。あっちの方が評価していいのかなと思います」とうなずいた。この一打が、沖縄での実戦から6打席連続安打だった。
オープン戦はここまで打率・500、3本塁打、6打点の三冠王。特に4戦3発と長打が目立つ。「タイミングであったり、構え方、そういうところがよくなってきてるんで、結果的にそうなってる。準備段階がしっかりできている」と好調の要因を語った。
ここ2試合は佐藤輝の侍ジャパン招集や4番・森下の体調不良の影響もあり、3番での起用が続いた。ただ、シーズンでは6番を任されることが濃厚。クリーンアップの後ろを打つ選手として、相手にとっては大きな脅威となる存在になりつつある。
順調なプレシーズンを送るが、慢心はない。「たまたま結果が出ただけで、まだシーズンは始まっていない。戦う上で、もっと準備しないといけないことがたくさんある。満足したら本当に終わっていくなと思います」。今季の打線のキーマンとなる前川の視線は、はるか上を向いていた。
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