【密着25時】阪神・山田「自分の体知って」強くなる 朝の入浴で故障予防 目標初1軍へ
「阪神春季キャンプ」(20日、宜野座)
担当記者が1人の選手の一日を徹底マークする「密着25時」。今回は山田脩也内野手(19)が登場する。初の宜野座キャンプで、最年少ながら必死に汗を流している。先輩たちに食らいつきながら、ここまで痛いもかゆいも言わずにキャンプを過ごしている。その裏では、昨季からの成長として「自身の体を知ること」ができていた。
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バスから降りてきた山田に、眠い目をこすりながら密着取材をお願いした。「大丈夫ですよ」と爽やかな笑顔。第5クール初日の8時、疲れているはずなのにシャキッとしている。若さなのか、何か秘密があるのか。その理由が分かった。
「湯船にちゃんと入って、目が開いた状態というか、体を起こすという意味でもお風呂に入ってます」
朝のルーティンは決まっている。6時30分に起床すると、すぐに入浴。体を温めることで故障の予防にもなる。球場入り後には入念にストレッチ。己と向き合うかのように、誰としゃべるでもなく、黙々と体を動かしていた。
昨季からの成長の一つに「自分の体をよく知れている」ことを挙げた。宿舎での過ごし方や練習までの準備など、いい時間の使い方ができている。「こういう生活をすれば、いい動きができると試してみて(実際に)できた」。アスリートは体が資本。オフから同じリズムで生活し、自身のベストを探っていた。
個別練習の特守では今キャンプ最長の1時間15分、田中内野守備走塁コーチのノックを受けた。最後は遊撃で10球連続ノーミスがノルマ。二遊間や三遊間に強い打球が振られ、何度かミスもあった。それでも、最後は食らいついてファンも拍手喝采。「きつい中でもいいプレーをできれば、体の強さが出てくる」。田中コーチも特守の途中に声を張った。
「強くなれ!強くなれ!」
これは山田のテーマでもある。「『強さ』があった方が長く野球人生を送れる。体と精神をもっと強くしていきたい」。先輩たちを見ると、余計に感じる部分だ。「木浪さんとか中野さんは『強さ』を持っている」。間近で1軍級の選手を体感できることも収穫になっている。
この日は母校・仙台育英の須江監督がキャンプ地を訪問してくれた。練習前にはあいさつ。「ケガなく頑張れ」とエールをもらった。「本当に力になります。甲子園でプレーしている姿を見せられればいいなと思います」。目標は初の1軍。宜野座キャンプを完走できた先には、明るい未来が待っている。
【山田の1日】
6時30分 起床。入浴して目を覚ます。
7時 朝食(白米、みそ汁、サラダなど和食メニュー)
8時15分 早出バスの2便で球場到着。
8時25分 入念にストレッチ。
9時30分 母校・仙台育英の須江監督にあいさつして談笑。
10時 メイングラウンドでアップ開始。
10時30分 井坪とキャッチボール。
10時40分 投内連係で二塁に就く。
10時55分 シャッフルノックでも二塁へ。
11時18分 部門別ノックでは遊撃から二塁へ。
11時40分 昼食。
12時20分 サブグラウンドで中野や佐藤輝らと守備練習。
13時09分 ティー打撃開始。
13時13分 フリー打撃開始。
13時28分 バント練習。
14時19分 サブグラウンドで中野と特守。
15時07分 中野は終了するも、遊撃で特守が続行。
15時34分 10球連続ノーミスをクリアし、1時間15分の今キャンプ最長となる特守が終了。
15時45分 室内でランメニュー。
16時 ウエートトレーニング。
17時26分 取材が終わり、タクシーでホテルへ帰る。
18時30分 夕食。
20時 約20分の入浴。夜は入浴剤を入れて。
23時 ストレッチなどのケアを終えて就寝。
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