阪神・岡田監督 妻・陽子さん手記「何度も逃してきた連覇大いにあるのかな」「今年が最後だと思って真剣に応援していこう」

 阪神・岡田彰布監督(66)の妻・陽子さん(65)が、就任2年目の開幕を迎える夫へエールを送った。選手、指導者として1986年、2004年、06年に連覇を逃した無念を晴らすことを期待。昨年に続いてチームスローガン「A.R.E. GOES ON」の原案に助言した意図も明かした。

  ◇  ◇

 昨年日本一になった後、主人は本当に忙しく過ごしていました。『賞ってこんなにいっぱいあるんだ』っていうぐらい表彰していただいて。ファンの皆さまの応援にも本当に感謝しています。

 今年は連覇を目指すシーズンになりますが、復帰1年目の経験は主人にとって大きかったようです。選手の性格とか多くのことが分かった、と。だから、去年の開幕前と違って、今年は落ち着いているように感じます。

 主人は今まで何度も「連覇を逃す」ことは経験してきました。でも、今のチームは伸びしろのある若い選手ばかりで連覇する可能性が大いにあるのかなと感じています。

 主人もこれまでのダメだったところをチェックして、連覇ができなかった要因を考えて「今年はそうならないように」と思ってやっているようです。過去に連覇できなかった時は主力のケガが絡んでいましたし、今年のオープン戦はケガ人が出た時のための誰かを探していたのかなという感じはしました。選手をじっくり見て、シーズンへの備えをしていたように感じます。開幕にばっちり合わせるのではなく、チームをつくりながらになるのかもしれませんね。

 主人は今年が2年契約の最終年です。来年はどうなるか分からないけど、思うようにやってほしいと思っています。今回監督を辞めたらもう二度と次はないと思うので。連覇してきれいに終わりたいと思っているのか。まだやらなければいけないことがあると思っているのか。主人は「自分の全てを伝えたい。それを周りの人が学んで伝えてほしい」と考えているので、監督という立場にいないと伝えられないことがありますしね。

 主人も話していましたが昨年に続き、私がスローガンに助言させていただいた意図についてもお話しさせていただきます(※注)。

 当初は「A.R.E.」に続く言葉が「GOES ON」ではなく、「GOING ON」でした。私は父の仕事の都合で6年間、カナダのモントリオールに住んでいて、英語が理解できるのでニュアンスの違いを感じまして。「GOING ON」だと客観的で、「何かが行われている」っていう感じなんです。当事者感がないというか。自分たちがやっている感じがなくて、ちょっと他人行儀な感じだなと。こんなことを私が言うのは申し訳ないけど、助言させていただきました。

 私はこれまでと変わらずサポートしていきます。外では監督としての立場から逃れられないので、家に帰ったらリラックスして自分に戻れる時間というか、そういう雰囲気をつくってストレスを発散してもらえたらと思っています。

 主人がユニホームを着てからは試合の一球一球をきちんと見ています。しんどいことも喜びもありますけど、私としては今年が最後だと思って真剣に応援していこうと思っています。

 注…昨年の新語・流行語大賞に輝いた23年のスローガン「A.R.E.」には陽子夫人の考えが反映されていた。広告代理店に勤務する陽子夫人の妹と話し合い、Aは「Aim(目標に向かう)」、Rは「Respect(敬う)」、Eは「Empower(力をつける)」と、それぞれの頭文字に英単語を割り当てて意味を持たせた。

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