阪神・森下 旧型バットで岩崎から2発 試行錯誤キャンプ打ち上げ前日に“回旋打法1号”「徐々にいい形」
「阪神春季キャンプ」(26日、宜野座)
阪神・森下翔太外野手(23)が26日、“今季1号”を含む2本の柵越えを放った。ここまで実戦形式では柵越えがなかったが、ランチ特打で打撃投手を務めた岩崎から2発を記録。さまざまなバットを試す中、この日は25日の中日とのオープン戦(北谷)で二塁打を放った時と同じ旧型バットを使用。キャンプ打ち上げを翌日に控え、上々の手応えを示した。
試行錯誤を続ける中でも明るい兆しが見え始めている。打球がきれいな放物線を描き、外野芝生席に着弾。スタンドから拍手を送られた森下は、確かな手応えを感じていた。
「徐々にいい形にはなってきているので、また3月も、もっとやるべきことをしっかりやっていきたいと思います」
前川とともにランチ特打に登場し、打撃投手を務めた西勇、岩崎と対峙(たいじ)。「球種やコースも言ってくれたりしたんですけど、味方のピッチャーの球はあんまり見ることないですし。西さんと岩崎さんもプロ野球の中で結果出して抑えてるピッチャーなので」と森下にとっても貴重な練習機会だった。
今キャンプは「回旋打法」に加え、バットも模索している。昨年12月にはグリップが太い「ピート・ローズ型」を作成し、実戦でも使用したが、なかなか結果を出せず。最終クールから昨季使用していた旧型モデルも使い始め、練習や実戦で「ピート・ローズ型」と併用してきた。
ただ、この日の練習では一切「ピート・ローズ型」を使用せず。ランチ特打にも前日の中日とのオープン戦(北谷)で二塁打を放ったのと同じ旧型バットで臨んだ。前川と約5球ずつ交代で打席に立ち、岩崎の投じた19球目を捉えた。角度がついた打球は左中間フェンス越え。さらにその2球後も左翼芝生席に突き刺した。
今季実戦ではまだ一発を放っていない森下。「ピート・ローズ型」ではフリー打撃でも打球が上がらないこともあったが、実戦形式となるランチ特打で昨季のセーブ王から、ようやく“今季1号&2号”を記録した。
ただ、本人は「特にバットっていうのはそこまで意識してないというか。しっかり体を使えるようになってきたら、いろんなバットで打てるようになると思うので、とりあえず試してって感じ」とあくまで重視するのは体の使い方だ。スイングの軌道などを意識しながら、「体をしっかり回旋させて打つ」ことを突き詰めていく。
キャンプもいよいよ27日が打ち上げ。試してきたことが、いい方向に向かいつつある。「やってきたことをぶらさずにやれば、自分の中でもやれる自信はあるので。そこだけはぶらさず、また3月、オープン戦をしっかりやっていきたい」。あくなき探究心で進化を遂げ、外野の定位置をつかみ取る。
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