阪神・森下 旧型バットでOP戦初安打 試行錯誤する若武者に岡田監督「侍まで放っておこうと」
「オープン戦、中日4-1阪神」(25日、Agreスタジアム北谷)
強い風が吹く中、打球が一直線に伸びた。阪神の森下翔太外野手(23)のバットから放たれた白球は中堅手の頭上を越えていく。オープン戦初安打となる二塁打。今シーズン使用するバット選びに試行錯誤するなか、昨季使用していた打棒で持ち味の長打を披露した。
「形としては間合いで入るとか、いろんな投手がいる中でタイミングを合わせないといけない。そういう意味では自分の間合いでしっかり入れたと思います」
二回、2死走者なしで打席を迎え、中日の先発・柳と対峙(たいじ)した。フルカウントからの6球目、143キロ直球に反応。鋭いスイングで中堅後方へはじき返した。チーム初安打は納得の一打。「ポイント的にも一番いい形で打てている。変化球もああいう形でセンター方向に打っていけば、ちょっと前に出された時にうまく打ててレフトオーバーにつながると思う」と自己分析した。
オフから体を回旋して打つ打撃を追い求めている。その理想に近づけるためバットも模索。昨年12月にはグリップが太い「ピート・ローズ型」を作成した。ただ、なかなか納得する手応えは得られず。キャンプの最終クールからさまざまなバットを試し、23日の巨人戦では旧型にグリップテープを巻いて太くしたものを使用。この日は旧型のみで打席に立った。
岡田監督は若武者のバットについて「俺は侍(ジャパン)まで放っておこうと思っているから(笑)」と見守る方針。「(開幕まで)まだ1カ月あるから。だから別に打ち方とかそんな悪ないやんか」と打撃フォームには注文をつけなかった。
キャンプは残り2日。「自分の中では最初から徐々に根気強くやってきたことが、最後の方になって結果として出たのは良かったと思う。外野手争いもあるので結果を残していきたい」と森下。2年連続の開幕スタメンをつかむために、最高の相棒を探し求める。
◆森下とピート・ローズ型バットのここまで
23年12月22日 森下が岐阜県養老町のミズノテクニクス社でピート・ローズ仕様のバットを発注。
24年2月1日 キャンプ初日。森下のバットについて岡田監督は「俺もびっくりした。(バットを)ピート・ローズ型にしたんや。よう名前知っとったな。ピート・ローズって安打製造機だから、ホームラン打ちたいというのと逆行してるやないか」と言及。
同10日 森下の打撃について岡田監督が「あんまりボール飛ばんなあ。ピート・ローズ」。
同18日 フリー打撃などで打球が上がらない森下について岡田監督が「上がらんやろ?あのバットじゃ。いつか上がるバットに変えるやろ(笑)。ほんまにもう」と苦笑い。
同22日 森下が練習で昨季のバットも併用し始める。
同23日 巨人戦では両方のバットを使用。
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