阪神・森下 4256安打ピート・ローズ仕様バット発注 日本でなじみ薄い太めグリップ「より体幹使っていける」

 来季に向けバットの試作に訪れた森下。左はクラフトマンの名和民夫氏(撮影・山口登)
 ピート・ローズ氏のバットを手にする森下(撮影・山口登)
 来季向けの試作バットを手にする森下(撮影・山口登)
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 阪神の森下翔太外野手(23)が22日、岐阜県養老町のミズノテクニクス社を訪問した。来季使用するバットの製作を依頼。メジャー通算4256安打を誇る元レッズのピート・ローズ仕様のバットを発注した。2年目となる来季、打撃力向上へ、操作性の高い新相棒で打率3割&20本塁打を目指す。

 バット工房を見渡し、森下の嗅覚が働いた。イチロー、松井秀喜ら名選手の相棒が数多く並ぶ中、目に留まったのはメジャーを代表する安打製造機の逸品。ピート・ローズのバットを手にすると、「これをお願いします」と名和クラフトマンに製作を依頼した。

 「自分がいいなと思ったバットは触って確認しました。ちょっと日本にはないようなバットの形なので、試してみたいと。(ピート・ローズは)あんまり分からないですけど、合ったバットがあればなんでもいいかな」

 選んだのは、今季使用していたモノとは全く異なり、日本ではあまりなじみがない形のバットだった。グリップエンドの膨らみがほとんどなく、グリップ自体が太くなっている。また、長さもこれまでよりも1センチ長い86センチへと変更された。

 入念に打ち合わせを行い、試作品を試打。「コンタクトはしやすくなったかなと思っている。あとは、グリップエンドがない分、引っかける動作が減ってくるので、より体幹を使っていける」と、新バットの感触を確かめながら、上々な手応えを口にした。

 バット職人も予想しなかった形状。名和クラフトマンは「今の選手で拝見したことはないですね。(製作するのは)ほぼ初めてになります」と話す。日本球界では過去に、元巨人のクロマティや元ヤクルトの荒井らが使用していたが、今では愛用する選手がいなくなった。

 1年目の今季は94試合に出場し、打率・237、10本塁打。来季はさらなる成長を誓う。「打率だけじゃなくて、長打も。全てにおいて上げていきたいなって思って、作りました」。今後は880グラムから910グラムまで重さが違う4種類を試し、シーズンで使用する相棒を見つける。

 2年目のシーズン。目指すは球団史上初の連覇へ。森下の準備はすでに始まっている。

 ◆ピート・ローズ メジャー最多の通算4256安打を誇る大打者。1941年4月14日生まれで現在82歳。60年にレッズ入団。スイッチヒッターの内外野手で安打を量産。首位打者3回(68~69、73年)、MVP1回(73年)などのキャリアを持つ。フィリーズ、エクスポズを経て再び84年にレッズ復帰。選手兼監督としても手腕を振るった。監督任期中の89年に野球賭博への関与の疑いで永久追放処分を受けた。

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