阪神・中野 近本とW30盗塁だ!球団70年ぶり複数人達成へ「相乗効果で増やせていけたら」
阪神の中野拓夢内野手(27)が16日(日本時間17日)、優勝旅行先の米ハワイで取材に応じ、来季は近本光司外野手(29)と「30盗塁コンビ」結成を目指すと明かした。最多安打のタイトルを獲得した今季だが、盗塁数は自身最少の20盗塁と不本意な結果に終わった。「30盗塁したい。2人の相乗効果で数を増やせていけたら」と“チカナカ”コンビで球団70年ぶりの複数人30盗塁を突破する。
南の島の太陽を浴びながら、中野の言葉も熱を帯びていった。
「年々、盗塁の数も減ってきていますし、どこかで30盗塁くらいしたいと思います」
プロ1年目の2021年に30盗塁で盗塁王に輝いたが、22年23盗塁、23年20盗塁と減少の一途をたどっている。チームは今季前半、盗塁の判断を走者に任せる「グリーンライト」ではなく、ベンチからのサインで走る「ディスボール」を採用。中野の盗塁数も伸び悩み「サインで走る難しさ感じた。『ディスボール』が出た時に、どう走るかが来年の課題」と振り返った。
中野が盗塁王に輝いた21年には近本から「(盗塁)30個いけないと盗塁王じゃない」と言葉をかけられたといい、それ以来「30という数字は意識していた」と明かした。ただ、今季盗塁王の近本は28盗塁。「納得はいかない」と笑いを誘った。
近本もパ・リーグと比較して「全体的にセ・リーグとしての盗塁数を増やしていかないといけない」と語っており、来季は中野、近本の1、2番コンビで盗塁数増を目指していくことになる。その目安となるのが30の大台。“チカナカ”のダブル30盗塁達成へ、中野は「それがベストだと思います。近本さんと2人の相乗効果で数を増やせていけたらいいなと思っています」と意欲を示した。
来年の沖縄・宜野座キャンプでは阪神OBの赤星憲広氏が2年連続で臨時コーチとして参加する。中野は「スタートをうまく切る気持ちの持ち方だったりを聞いていけたら。(サインが出た時に)自分の最高のスタートが切れるようにやっていきたい」と“赤星塾”で足を磨く決意だ。
「やっぱり雰囲気を変えられるところ。チームに勇気を与える」と盗塁の効力を熱く語った。中野と近本の足でダイヤモンドをかき回し、他球団のさらなる脅威となる。
◆阪神選手のシーズン30盗塁以上 初めて記録したのは呉昌征の1947年(40盗塁)。複数回は赤星憲広の7度、近本光司の3度、呉、吉田義男、田宮謙次郎、三宅秀史の2度がある。複数選手が30盗塁をしたシーズンは54年(吉田51個、渡辺博之30個、田宮30個)のみ。他に80年加藤博一(34個)、2021年中野拓夢(30個)の計9人が記録。
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