阪神・ドラ2椎葉“お化けフォーク”で守護神狙う 決め球習得へ猛特訓中「試合を想定して」

 仮契約を終えた阪神ドラフト2位の椎葉(撮影・石井剣太郎)
 仮契約を終え、渡辺コーチ(左)から帽子をかぶせてもらう
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 阪神からドラフト2位指名された椎葉剛投手(21)=四国ILp・徳島=が12日、徳島県内のホテルで入団交渉に臨み、契約金7000万円、年俸1000万円で仮契約を結んだ。クローザー襲名を目標に掲げ、米大リーグ・メッツの千賀滉大投手(30)ばりの“お化けフォーク”習得を目指し、猛特訓中。最速159キロの剛腕が新たなウイニングショットを携えて、プロの門をたたく。(金額は推定)

 椎葉は「あと1球コール」が響き渡るマウンドに、思いをはせた。仮契約を終えて気分一新。自信に満ちあふれた表情で、欲しい役職をためらうことなく口にした。

 「抑えのところをいただけたらうれしいなと思います」

 堺市出身で幼少期から大の虎党であり、憧れはかつての虎のレジェンドクローザー・藤川球児氏。「真っすぐってわかっていても打たれない真っすぐを投げようとずっと思ってた」と敵を圧倒する背番号22の背中を追いかけ、腕を磨いてきた。

 クローザーとして要求される奪三振能力を高めるべく、とっておきの新たな武器も準備中だ。四国ILp・徳島時代は、試合で10球程度しか投げなかったフォークを猛特訓中。これまではスライダーを変化球の軸としていたが「NPBで今活躍してる選手は大体、落ちる球を決め球として持っている」と新たなウイニングショットの習得に着手した。

 目指すは米大リーグ・メッツの千賀のお化けフォーク。「(参考にしているのは)千賀投手ですかね。深めに持って思いっきり投げています」と、空振りを奪うことを目的に、落差の大きさを求める。現在はブルペン投球で直球と同じ割合になるほど投げ込んでおり、カウント球と決め球の投げ分けもできるように練習中。「試合を想定して投げている」と早くも実戦仕様に仕立て上げている。

 島原中央高時代は自校の応援が少なかったが「相手の応援を自分が応援してもらっていると勘違いして。自分が応援してもらっていると思って投げていた」と敵の声援を力に変える強心臓っぷり。抑えだけが味わえる試合終盤の独特なプレッシャーに対しても「抑えた時の感覚って先発とかじゃ味わえない。自信はあります」と力を込めた。

 「阪神の一員として2連覇に貢献できるように頑張りたい」と虎戦士としての自覚をにじませた椎葉。自慢の剛腕を振りかざし、守護神の座をつかんでみせる。

 ◆椎葉 剛(しいば・つよし)2002年3月18日生まれ、21歳。大阪府出身。182センチ、92キロ。右投げ右打ち。投手。島原中央では主に捕手。ミキハウスで投手としてのキャリアを本格スタート。今季から四国ILp徳島でプレー。23年度ドラフトで阪神から2位指名。50メートル走6秒8、遠投120メートル。直球の最速159キロ。他の球種はスライダー、カーブ、フォーク。

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