阪神・佐藤輝 柵越え9発 任せろ!03年広沢以来のシリーズ弾 甲子園3292日ぶり頂上決戦

 打撃練習に臨む佐藤輝
 打撃練習する佐藤輝
 第7戦の9回、広沢が本塁打を放つ
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 「SMBC日本シリーズ2023」は31日の第3戦から甲子園に舞台を移して3連戦が行われる。阪神は30日、同球場で全体練習を行い、佐藤輝明内野手(24)はフリー打撃で33スイングして9本の柵越えを放った。3292日ぶりに聖地で開催される大一番へ向けて準備は万全。チーム11試合連続ノーアーチのシリーズワースト記録を止め、38年ぶりの日本一へ弾みをつける。

 頂上決戦の地、甲子園での前日練習。佐藤輝は心地よさそうに、白球を打ち返した。ほぼ風のない聖地で3連発、2連発。打球の勢いもすさまじかった。9発中1本はバックスクリーンへと着弾。衝撃音が響く当たりを放つほど、戦闘態勢はバッチリ整っている。

 試合で求められるのは勝利に導く一発だ。「もちろん打ちたい気持ちはあります」。レギュラーシーズン中の浜風は、右翼から左翼へ吹くため左打者に不利だが、今の時期だと左打者の打球をアシストするように、左翼から右翼への秋風が吹くこともある。ただ、本人は浜風以外なら歓迎だ。

 「風吹いてくれなくていいんで、風が止まってほしいです」

 佐藤輝が一発を放てば、2005年のロッテとの日本シリーズ初戦から続くシリーズワースト11試合連続ノーアーチに終止符を打てる。さらに5番の快音は1985年以来の日本一へ、チームにとってこれ以上ない追い風となる。

 日本シリーズは2試合連続安打で感覚は悪くない。ただ、放った2安打はいずれも単打。「どんどん大事な試合になってくるので、長打が欲しいですね」と意気込んだ。

 打線としての理想に掲げるのは、初戦の山本KOのように先発を打ち崩すことだ。相手先発・東とは初対戦で、今季6勝0敗と勢いのある投手。「初戦のように打ち崩すのが理想ですけど、まあ(東は)いいピッチャー。頑張って打ちたいと思います」と気持ちを高めた。

 甲子園では14年10月26日・ソフトバンク戦以来、3292日ぶりの日本シリーズとなる。聖地での開催を今か今かと待ち望んでいた虎党が来場する。超満員の大声援が後押ししてくれる環境の中、戦えることがうれしい。

 ファンやチームが待ち望むのは、佐藤輝の豪快なホームラン。「ピッチャーも気合、気持ちを入れて投げてくると思う。それに負けないようにしたい。強気で戦っていきたい」。29日の第2戦は0-8の完敗。悪い流れは甲子園の初戦で断つ。

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