【井川慶氏の眼】青柳左打者対策の再確認を

 「阪神タイガース3-5読売ジャイアンツ」(21日、甲子園球場)

 阪神は球団記録を更新する巨人戦シーズン19勝目を逃した。先発の青柳晃洋投手がプロ初の満塁被弾を浴び六回途中で降板し5回2/3を5安打5失点。デイリースポーツ評論家の井川慶氏は「良かった部分と、課題の両方が見えた」と分析した。

  ◇  ◇

 阪神としてはCSを見据えた試合を続けていくわけだが、この日の青柳投手からは、そこに向けて良かった部分と、課題の両方が見えた。

 まず、全体的なボールの質については前向きに捉えていい。これはこの試合に限ったことではなく、夏場からこの9月に入った大事な時期に、継続して強いボールを投げられている。その一方で私が感じた課題について触れると、5失点した六回を振り返っても分かるように、左打者との対戦になるだろう。

 2死一、二塁から丸選手、秋広選手、大城卓選手と左打者が続いたところで食い止められなかったわけだが、左打者の対策というのは、青柳投手自身がこれまでずっと、取り組んできているものがあるはずだ。

 これまで同様、投げるタイミングを細かく変えるなどの工夫も見えたが、左打者に対して新たな何かというより、今まで取り組んできたことをもう一度確認して、見直して修正していけばいいと思う。

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