阪神が誇る鉄壁二遊間 木浪&中野が明かす秘話 「厳しさもありつつ、やりやすさも」「メリハリ感じる」

 18年ぶりのリーグ制覇を決めた岡田阪神で、新二遊間として躍動した木浪聖也内野手(29)と中野拓夢内野手(27)が、優勝を記念して特別対談を行った。何度もピンチの芽を摘んだ併殺プレーの精度を上げるための努力や、岡田監督下のベンチのムード…デイリースポーツ読者だけに秘話を明かした。

  ◇  ◇

 -今季初めて遊撃・木浪、二塁・中野の二遊間で固定されたここまでを振り返って。

 木浪「やりやすさはあるね。あうんの呼吸というか、毎回確認したりとか、そういうのがしっかりできているので。いいプレーもいっぱいある」

 中野「去年までは逆で二遊間を組んでいたこともありましたし、木浪さんとはコミュニケーションを多く取っていたので。ポジションは逆にはなったけど、細かいコミュニケーションだったり、ゲッツーでどのへんに欲しいとかも、もう言わなくても、どこに欲しいんだなっていうのは分かってきていますね」

 木浪「秋(秋季キャンプ)にゲッツーでスローイングで横じゃなくて下からくる感じで投げてくる、ショートのこういう(低い体勢からのショートスローイング)感じでシュートの軌道で一回来た時に、『ムー(中野)、もうちょっとこっち(ベースの内側より)の方がいいんじゃない』みたいな。今は、もうどっちでも捕れるように対応できてきているし、ムー的にもそういうふうに言ったから直してくれていいボール投げてくれるので」

 中野「自分もセカンドを慣れていない部分があって、送球時にどうしても引っかけてしまうとかそういうのが多かったですが、キャンプ中にもう少しこうしたらいいんじゃないってアドバイスを受けてからゲッツーに対する送球の意識が変わりましたし、投げ手がどこに投げるかでゲッツーってある程度決まると思うんでそのへんを言っていただいたことで意識するようになったことがよくなったことかなと思います」

 -7月16日・中日戦のバックトスプレーは鮮やかだった。

 木浪「自分は本当に来た球を捕って投げただけ。(中野を指さして)すごいのはこっち(笑)」

 中野「キャンプではグラブトスの練習だったり、そういうこともしてはいました。まさか本番というか試合で一発で決まるとは…。驚きの方が強かったんですけど、自分がトスするにあたって木浪さんがベースの後ろで少し待っててくれて、うまく合わせてくれたので成り立ったプレーかなと思います」

 木浪「キャンプでひたすらゲッツーをやっていたので、(併殺奪取率増加に)それが一番効いているかな。内野ゴロが来たらゲッツーっていうのもすごい染み付いているし、ある程度ムーとずっとやっているのでムーがどういう球を投げるかとか自分がどういう球を投げた方がいいのかとかもある程度わかっているつもりなので。そういうのも含めて今こうやって多く併殺を取れているのでは」

 中野「意識的に今年に関しては、取れるゲッツーをしっかり取ろうっていうのを平田ヘッドの方からも言われていましたし、自分たちも意識を高く持ってやっていたのでその結果多く取れているというのはいいことかなと思いますね」

 木浪「今年に関しては、自分がショートでムーがセカンドで。自分のプレーをやることだけを考えているのでそれがいい方向につながっている」

 中野「自分の与えられた場所で自分のやるべき仕事をやるってことを意識してきた結果。今年に関しては、木浪さんと二遊間を組むことが多いので今まで、よりは確実に結束というかそういう連携をうまく取れようになったかなと思う」

 -岡田監督就任で2人が感じたベンチの雰囲気が変わったこと。

 木浪「厳しさもありつつ、やりやすさも。ずっとピリピリしている感じもなく要所要所でしっかりそういうのもあり、ベンチの人がすごい声を出してくれていて、自分もそれに乗っていって、だから団結しているという感じがすごく強い」

 中野「喜怒哀楽じゃないけど、喜ぶところは喜んで、しっかりと怒るところは怒ってというメリハリをベンチにいても非常に感じますよね。原口さんであったり、糸原さんであったり、そういった野手の先輩方が盛り上げてくれるので、そこは非常にやりやすい環境でできているかなと思います」

 -下位打線の木浪→上位打線の中野の攻撃パターンも生きた。

 木浪「攻撃で考えられるのは自分は出塁、チャンスメーク、バントとか。表に出ないというか、しっかり自分の与えられた仕事をするということしか考えていないので、それが今少しずつできているなというふうに思っています」

 中野「やっぱり近本さんが塁に出ることが多いので、本当クリーンアップに良い形でつなぐということだけを考えてやっています。木浪さんが塁に出てピッチャーがバントしてっていう形で、チャンスで回ってくることも多いので、基本はつなぐ役割ですけど、木浪さんが塁に出てチャンスで来た時は自分が返そうかなと思うこともありますし、その使い分けというか、いろんなことが求められるところではありますけど、うまくできているんではないですか」

 -今後も二遊間を組む。磨きたい部分。

 木浪「何を上げるとかは特にないですけど、本当に毎試合、毎試合当たり前のプレーをしっかりやるというのが自分ら内野手にとって一番大事なので。確実性を今もですけど、さらにお互いが上げていくというか」

 中野「自分も別に今から何かを変えようと思っても、なかなか変わることでもないですし。ここまでゲッツーもたくさん取れて良い形で来ているので、変に変えず今まで通りの中でもっともっと正確性を上げたりとか、そこを上げていければいいかな、と」

 -かつて元中日の荒木、井端の二遊間はアライバと呼ばれた。2人は何コンビ?

 木浪&中野「ありますか!?」

 木浪「ファンが決めることで俺らが勝手に決めないでしょ(笑)」

 中野「むしろ逆に考えてもらいたいです(笑)。自分たちで言うのは恥ずかしいし、あんまりパッと出てくるものがない」

 -SNSでは「キナカノ」、「ナカキナ」案もある。

 木浪「『キナカノ』おもろいなあ~初めてだ」

 中野「なんかおもろいっす」

 木浪「面白いですね、いろんなことが出てくるのは見るのが面白いですね。ぜひ募集で!!」

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス