自身初10勝の阪神・大竹 セ・リーグの野球に触れ「打者目線」で進化 変化を加えて“嫌らしい投球”に
「阪神タイガース5-1広島東洋カープ」(9日、甲子園球場)
阪神・大竹耕太郎投手(28)が6回2/3を5安打1失点(自責0)に抑え、自身初の10勝に到達した。バットでも二回に適時二塁打を放ち、投打にわたる活躍で鯉キラーぶりを発揮した。チームも7連勝で2位・広島に10ゲーム差。広島戦のカード負け越しがなくなったため、マジックは一気に3つ減って7となった。最短Vは14日。18年ぶりのアレへカウントダウンが始まった。
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パ・リーグからセ・リーグに移籍したことで、大竹にとってプラスになったことがある。それは打者目線で嫌な配球、攻め方を理解したことだった。
昨年12月。食事の機会に恵まれたヤクルト・石川からも「打者の考え事や嫌な事」を増やすために、投球時のクイックやプレート位置を変更していることを教わったが、自分が打席に立つことで多くの理解が深まった。
「パ・リーグで投げていた時は打者目線はなくて主観で投げていましたね。セ・リーグで打席に入ることで、どういう攻め方が気持ち悪いんだろうとか分かるようになった」
中日・小笠原が長くボールを持って投球間隔に工夫を凝らしていることも打席で感じた。他にも内角を突かれた後、外角は「踏み込めなくなる」ことなども。嫌がる攻めを大切にする石川の話とも一致し「原点はそこだな」と改めて認識した。
8月16日・広島戦(マツダ)で、デビッドソンに緩い球を4球続けて空振り三振に取ったシーンは衝撃を受けた。フォームの始動や球速に変化を加え、打者を翻弄(ほんろう)。まさに嫌らしい投球だった。セ・リーグで野球に触れたことが、大竹の進化につながっていることは間違いない。(デイリースポーツ阪神担当・関谷文哉)
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