阪神・森下 近本代役1番で輝いた 口火打!マルチだ!2度生還 チームは15年ぶり貯金29でM14
「中日ドラゴンズ2-8阪神タイガース」(5日、バンテリンドーム)
トップバッターの不在を感じさせない快勝劇だ。3日のヤクルト戦で右脇腹に死球を受けた近本光司外野手(28)が欠場し、代わって1番に入った阪神・森下翔太外野手(23)がマルチ安打で打線をけん引。四回までに8得点して4連勝、優勝マジックを「14」とした。貯金は2008年8月3日以来、15年ぶりとなる「29」。頂点に向かう岡田虎の歩みはもう誰にも止められない。
ただの代役とは言わせない。チームのアクシデントにも負けない堂々の働き。これが「1番・森下翔太」だ。
「近本さんがいない分をみんなでカバーするっていうのはあると思うんですけど、代役っていうよりかは、自分のスタイルで行こうと思いました」
不動のリードオフマン・近本が死球による打撲で欠場。代わってプロ9度目の1番に抜てきされたドラ1ルーキーは、いきなり起用に応えた。「やっぱり先頭が出たら盛り上がると思いますし、勢いもつけられると思う」と初回の打席へ。相手先発・涌井にカウント1-2と追い込まれたが、低めスライダーを左前へはじき返した。続く中野が放った右中間への適時三塁打で生還。開始11球での速攻先制劇を演出した。
森下が火を付けた勢いは止まらない。4点リードの四回先頭では、2番手・上田からマルチ安打となる中前打を放ち、再び1番の仕事を遂行。それを起点に打線は3点を追加する猛攻を見せた。
7月に近本が右肋骨骨折で離脱した際、「1番・中堅」を経験していただけに、「気持ちとしては少し楽に入れました」と森下。小野寺らも候補に挙がっていた中、岡田監督も「新人やけど試合こなしていくと、打ってることによって自信付けとるしな。普通に送り出してるだけやで、1番として」と安心して任せたと明かした。
同世代の星にもなっている。同期の富田は、1歳年上の森下について「年齢差は感じないですね。抜けているというか(笑)僕がボケたら、あっちがツッコんでくれるみたいな。会話がかみ合ってない時もあります」と笑う。ともに開幕1軍をつかみ、シーズン序盤のオフは一緒に買い物に出かけることもしばしば。現在2軍で鍛錬を積む左腕は「1軍の試合を見ていて森下選手が活躍していると、自分も活躍できるようになりたいと率直に思います」と刺激を受けている様子だ。
打線だけでなく、若虎たちにも活力をもたらす23歳の活躍で、Vマジックは「14」に。「明日も1番だったら、また先頭でしっかり出たい」。フレッシュな力で“アレ”へ向かって突き進む。
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