阪神・村上 ヤク払い圧投!チームトップタイ9勝目 自身初2桁星に王手「続けていきたい」

 1回、ヤクルト・村上(手前)と真っ向勝負する村上(撮影・高部洋祐)
 6回を三者三振で終え、飛び上がる村上(撮影・西岡正)
 1回、村上(手前)から空振りを奪う村上(撮影・高部洋祐)
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 「東京ヤクルトスワローズ2-4阪神タイガース」(1日、神宮球場)

 相手の攻撃はあっという間に終わった。阪神・村上頌樹投手の制球、投球テンポにヤクルト・村上が顔をしかめ、山田が天を仰いだ。7回3安打無失点。この程度では物足りないようだ。

 「もう少し行きたかったんですけど、まあ次の登板もあるので。次もしっかり抑えられるようにします」

 初回2死から右前打を浴びるも、続く村上を内角高めカットボールで見逃し三振。審判に異議を唱えるジェスチャーを見せるほど、際どいコースを突いてみせた。二、三、五回は三者凡退に抑えて、いずれの回も球数わずか11球。試合の前半を57球でまとめ上げると、整備明けの六回は圧巻の3者連続三振からスタート。3点リードの七回は2死三塁と初めて得点圏に走者を置くも、オスナを空振り三振に仕留めて役目を終えた。

 いつも通り打者までの約18・44メートルの空間を支配した。常に意識するのはピッチトンネル。打者が球種を判断するゾーンまで複数球種を同じ軌道に通す技術であり、「できるだけ打者が戸惑うように」と一つの武器として磨きをかけてきた。

 この日も直球に軌道が似た球種のカットボール、フォークを交えてヤクルト打線は四苦八苦。3球以内で凡打で打ち取ったアウトは8つ。浅いカウントで狙い球を絞られている中でも、いかにピッチトンネルで打者を欺いているかがわかる結果となった。

 これで神宮球場3戦3勝となり、大竹と並んでチームトップタイの9勝目。自身初の2桁勝利に王手をかけた。「続けられるようにやっていきたいです」。防御率も1・79と良化し、リーグトップを維持。18試合に先発して16試合でクオリティースタート(先発して6回以上自責点3以下)と安定感はいまだに揺るがない。残す登板はおそらくあと4回。村上が投げれば“ショウキ”を見いだせる。

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