阪神・岡田監督の粘り勝ち 意識浸透9四球「ボール球見極めた時一番声出るなあ」 球団歴代3位タイ460勝王手

 「阪神タイガース4-3中日ドラゴンズ」(22日、京セラドーム大阪)

 阪神が総力戦を制し、執念のサヨナラ勝ちだ。ベンチに残った野手は小野寺、長坂、栄枝の3人だけ。球団歴代3位となる阪神監督通算460勝に王手とした岡田監督は「これはブルペンを含めて、みんなの力じゃないですか」とナインをたたえた。

 1点を追う七回に勝負に出た。3番手の左腕・斎藤に対して代打・糸原の代打にミエセスを起用。「同点に追いついたらマルティネスが来ないからね。あの回ぐらいにいってほしかった」。助っ人が四球を選ぶと代走・熊谷をコール。近本、中野は三振に倒れたが、森下が20打席ぶり安打となる適時二塁打。こうなればもう守護神の出る幕はない。

 「延長なってボール球を見極めた時が一番、声が出るなあ、ベンチが。シーズンの最初よりもな。それはみんな分かってることであって」。岡田監督がうれしそうに話したのが価値ある四球だ。

 3-3の延長十回2死一塁から中野、森下が四球を選び、最後は大山がサヨナラ打。この試合9四球を選び「最後も四球、四球やで、2番、3番の」とニヤリ。シーズン終盤を迎え、岡田野球はすっかりチームに根付いてきた。

 この夜はトラコデー。今季8度目のサヨナラに女性ファンは大喜びだが「もっとすっきり勝った方がいいんじゃないですかね」と指揮官。Vロードを突き進む中、さらなる高みを目指していく。

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