阪神・小野寺 同点三塁打&Vヘッスラ 代役3番起用応えた「チャンス拡大できるように」
「横浜DeNAベイスターズ2-6阪神タイガース」(19日、横浜スタジアム)
追い込まれてからが阪神・小野寺暖外野手(25)の土俵だ。1点を追う六回1死二塁。2ストライクから上茶谷の直球を流し打った。右翼手の頭上を越え、フェンス直撃となる同点の適時三塁打をマーク。ガッツポーズを決め、雄たけびを上げた。
「何とかバットに当ててチャンスを拡大できるように意識していました」
直前には直球とスライダーの2球で2ストライクを奪われた。打者不利のカウントであり、誘い球の変化球を頭に入れ、ボールを引きつけて打つことがセオリー。「ファウルでもいい」と粘る意識を持ちながらも、甘い球を完璧に捉えたところに、打撃技術の高さが垣間見えた。
決してセンスだけでの対応力ではない。2軍で汗を流していた3月上旬には数種類のティー打撃を実施。通常よりも速いボールや高めに投じられたボールを、黙々とネットに打ち込んだ。1軍レベルの直球を打ち返すために「どれだけ手を早く出せるか」を意識。高め直球を反応ではじき返した値千金の一打には、試行錯誤の成果が表れていた。
この日は森下に代わり「3番・右翼」で先発出場。初回1死二塁では相手先発・石田から左前打を放ち、今季3度目のマルチ安打を記録。13日・ヤクルト戦(京セラ)では腰の張りを訴えたノイジーに代わって「5番・左翼」で先発出場し、逆転V打。岡田監督の抜てきに、またもや応えてみせた。
今季先発3番では17打数6安打、打率・353。クリーンアップの重圧を物ともせずに力を発揮し続けている。「一日でも多く僕のおかげで勝てたという試合が作れるように。(定位置獲得のチャンスを)何とか今つかみたいと思います」。今が勝負どころ。“DANDAN”岡田監督の心をつかんでいく。
◆3番抜てきで躍動 小野寺が今季7打点目。昨年に並び自己最多タイ。今季先発3番は4試合目で17打数6安打1打点、打率.353。
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