阪神・島本 気迫の火消し また好救援!ハマスタ3連勝導いた 岡田監督も絶賛「さまさまよ」

 7回、ピンチを救った島本(撮影・金田祐二)
 DeNAに3連勝し、笑顔でナインとタッチを交わす島本(46)ら阪神ナイン。右端は岡田監督
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 「横浜DeNAベイスターズ2-3阪神タイガース」(6日、横浜スタジアム)

 阪神が同一カード3連勝で、今季4度目の4連勝を飾った。勝利の立役者はいぶし銀の左腕だ。1点リードの七回1死二、三塁のピンチで、島本浩也投手(30)が救援。4日の試合に続き、見事な火消しに成功した。岡田彰布監督(65)も「島本さまさまよ」と最敬礼。貯金は今季最多タイの18。2位・広島に2・5ゲーム差をつけ、8日からは東京ドームでの巨人3連戦に臨む。

 絶体絶命のピンチから解放され、島本は少しだけ口元を緩めた。岡田監督が「島本さまさまよ。島本がおらんかったら負けとる」と絶賛した快投。初戦(4日)の2死満塁のピンチ脱出に続いて、左腕がまた大仕事をやってのけた。

 「球数を使って抑えようと思った。最後甘くなってしまったんですけど、しっかり抑えられて良かったです」

 後輩のため、ボールに魂を込めた。3-2で迎えた七回。2番手・浜地は安打と犠打を一塁悪送球する自らの失策で1死二、三塁のピンチを残して降板。先発・伊藤将の白星と共に「浜地の後、絶対カバーしよう」と気持ちは奮い立っていた。

 佐野の代打・楠本に横浜は騒然。「ラッキーやと思ったよ。佐野を代えるんやからな」と岡田監督。島本も「予想していなかった(笑)」と振り返るが、異様なムードのなか、ストライクゾーンで果敢に勝負に挑む。3球目のスライダーで遊飛に打ち取ると、関根には直球とフォークを織り交ぜ、最後はこの夜最速146キロで空振り三振。強気の投球でリードを守り抜いた。

 「ピンチの場面でいくことが増えていたんですけど、しっかり準備もできている。いい結果になっている」

 岡田新体制となり、今季は並々ならぬ決意で臨んでいた。だが、開幕直前に2軍降格。直後はファームでも打ち込まれ「今年はもうダメかもしれない」と失意の底に沈んだ。それでも小さな左腕のメンタルは強じんだ。育成からはい上がり、トミー・ジョン手術も乗り越えてきた。家に帰れば4歳と生まれたばかりのまな娘2人が待っている。「僕らは登板数なんで」と出番に飢え“左殺し”の地位を確立させた。

 チームは4連勝で2位・広島と2・5ゲーム差に広げ、今季最多タイの貯金18とした。岡田監督は「昨日も今日もミスばっかりや。自分らで苦しめとるんやからな、考えられへんよ」とミス続出におかんむり。長期ロード5勝1敗の好スタートに浮かれるはずはなく、あえて厳しい言葉で手綱を締めた。猛虎が真夏の快進撃から再び突き抜けていく。

 ◆セ球団唯一のビジター貯金 阪神は今季ビジター成績を24勝21敗1分け、勝率.533としセ・リーグ球団唯一の勝ち越し。また、今カードで今季6度目の同一カード3連勝。今カード初戦で勝利するまで22年から13連敗と苦戦していた横浜では21年4月9~11日以来。

 ◆先制の虎や! 阪神はこの日の勝利で先制した試合は12球団最多となる42勝目。この日で4試合連続先制中となっている。

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