阪神・村上 聖地初星 これぞセンバツV腕!7回0封 6カードぶり勝ち越し&40勝セ一番乗り導いた

 「阪神8-0中日」(29日、甲子園球場)

 さすがファン投票1位投手や!阪神が6カードぶりの勝ち越しを決め、リーグ40勝一番乗りを果たした。先発の村上頌樹投手(25)は7回無失点の好投で6勝目。智弁学園3年春のセンバツ優勝投手が、3度目の挑戦で甲子園プロ初勝利を決めた。チームは“横浜ショック”を乗り越え、投打ともに上向き。次は東京ドームに乗り込んで巨人との3連戦だ。敵地でG倒を果たし、さらに勢いを加速させるで!!

 甲子園に自然と湧き起こった拍手。最大のピンチのさなか、頂点をつかんだあの春以上の大歓声に耳を傾ける。「本当にすごかった。力になりました」。村上が堂々の投球で聖地初勝利だ。

 「忘れられない1勝になったと思います」

 最後に待っていた窮地を脱し、記念の勝利をつかんだ。5-0の七回。簡単に2死を奪ったものの、5番・石川昂にこの日初めての四球を与えると、続く高橋周、宇佐見に連打を浴びて満塁のピンチを招く。

 8番・後藤に対してフルカウントとなり、高まる緊張感。それでも、虎党の大きな拍手に後押しされて自然とギアが入った。「点を取られたくないというのがあったので、勝手に気合が入りました」。ラスト100球目で自慢の直球を投じ、この日最速149キロをマーク。二ゴロに仕留めて、スコアボードにゼロを刻んだ。

 中15日と登板間隔が空き、「初回は緊張した」と振り返った右腕。そんな緊張を感じさせぬ投球で7回5安打無失点の好投を見せ、今季6勝目をつかんだ。規定投球回にも達し、防御率1・58は大竹に次ぐリーグ2位。75奪三振も、中日・高橋宏、小笠原に続く同3位と、再びセ界の上位に躍り出た。

 智弁学園3年春のセンバツでは全5試合を1人で投げ抜き、決勝でサヨナラ打を放って同校初の甲子園Vへ導いた“申し子”。だが、プロでは2度の聖地登板で敗戦投手となっていた。「縁があるのかないのか…」。そう苦笑いしていたが、三度目の正直で白星を手にした。喜びも悔しさもつまったマウンドは、やはり格別だ。

 「高校時代とは違った雰囲気。投げていて楽しいです」

 球宴のファン投票では、ノミネート外ながら28万1990票を集めて先発投手部門1位を獲得。期待に応えるためにも、まずは前半戦の有終締めを狙う。「残り試合、連勝したいと思ってますし、良い形で前半戦を終われるようにやっていきたい」。プロの世界でも、聖地のマウンドから頂点へ駆け上がる。

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