【岡義朗氏の眼】阪神・村上 2度の犠打失敗は気になる 攻撃でも最低限のことを

 「阪神8-0中日」(29日、甲子園球場)

 阪神の先発・村上は素晴らしい投球だった。直球で差し込めていたし、変化球も思うように扱えていた。打者の裏をかく坂本のリードもさえていた。

 だが、投球には安定感があるからこそ二回無死一塁と、四回1死一塁での送りバント失敗は気になった。

 バントをする姿を見ると、下手ではない。二回は高めの直球をバントしてゴロの勢いが強くなって失敗。四回は『また失敗はできない』というプレッシャーもあったとは思う。

 投手にとってバントは難しいものだ。だが、先発投手は送りバントや、走者に出た時の打球判断とか、攻撃でも最低限のことはできなければならない。ミスが出ると、流れは悪くなるし、自分の首も絞めることになる。

 さらに今の阪神打線は近本と中野の1、2番と、8番・木浪にも安打が出始めている。だから、その間に入る投手の役割は大切になる。勝った試合では忘れがちになるが、本人も反省もしていると思う。今後のためにも今日の失敗は今後に生かしてもらいたい。

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