阪神・佐藤輝「絶対に打つ」 土壇場九回に逆転V二塁打 糸井SAから引退後も激励「ありがたい」

 逆転打を放った9回の攻撃を終え、絶叫しながらベンチに戻る佐藤輝(撮影・高部洋祐)
 9回、逆転二塁打を放つ佐藤輝
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 「ヤクルト5-6阪神」(24日、神宮球場)

 岡田監督がベンチから飛び出すミラクル勝利や!阪神・佐藤輝明内野手(24)が九回に起死回生の逆転2点二塁打を放った。敗戦目前の2死からノイジーが相手拙守が絡む三塁打を放ち、大山が四球でつないだ好機で試合をひっくり返した。今季3度目の4連勝で貯金は今季最多の13。2位・DeNAと今季最大の3差を付けた。一気に独走態勢を築くで!!

 二塁塁上で右手の拳、左手でヘルメットを突き上げた。拳で何度も胸をたたく。佐藤輝が感情を爆発させた。アウトになれば即敗戦が決まる場面で、起死回生の逆転適時二塁打。「絶対に打つと決めていたので」。神宮全体に響いた地鳴りのような歓声を一身で受けた。

 奇跡的な展開だった。1点を追う九回。2死からノイジーが右翼へ放ったライナーに対して、スライディングキャッチを試みた並木が後逸。続く大山は冷静にボールを見極めて四球を選んだ。

 クリーンアップでつくった2死一、三塁。佐藤輝は田口の初球、真ん中内寄りに直球を完璧に捉えた。強烈なライナーが右翼線に転がる。三走・植田に続いて、一走・大山も本塁まで激走を見せて一気に逆転した。

 前打者・大山が打席に入っている際、ネクストバッターズサークルにいる時から「絶対回ってくる」と打席に向かう自分をイメージできていた。150キロ超の直球を投じる左腕なだけに、始動のタイミングを早めて対応。「しっかり早めにタイミングを取って打てたので良かったです」と最高の笑顔が弾けた。

 昨季までのチームメートで近大の先輩でもある糸井SA(デイリースポーツ評論家)との交流は今も深い。直近でも食事を共にする機会があった。日頃から助言を受けたり、時には「打てよ」という激励の連絡もあるという。そんな心遣いがうれしい。

 「連絡は取ったりしていますけど、引退されてからもそうやって助言をもらえることがありがたいですね」。“アニキ”とも形容する先輩に雄姿を届けることこそが恩返しになる。

 2打点を挙げ、セ・リーグ2位タイとする27打点。チームは4連勝で4カード連続勝ち越しを決めた。貯金も13。2位・DeNAとは今季最大の3ゲーム差を付けた。

 試合後はヒーローインタビューを受け、虎党の歓声に応えた佐藤輝。最近ではおなじみとなっている「最高です!!」を披露し、「(勢いに)乗ってます。明日も勝ちます」と力強く宣言した。虎の頼れる5番が、次戦も一振りで勝利を決める。

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