阪神・大山 劇勝お膳立て 九回2死から口火二塁打「まずは塁に出て」→激走ホームイン

 9回、二塁打を放つ大山(撮影・北村雅宏)
 9回、森下の左前打で生還する大山
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 「阪神1-0広島」(20日、甲子園球場)

 甲子園劇場は4番の一振りから幕が開いた。0-0で迎えた九回、中野とノイジーが倒れて2死無走者。延長戦突入の雰囲気が色濃く漂い始めた中、打席に阪神・大山悠輔内野手(28)が立った。カウント0-1から力投を続けていた森下の104球目、149キロの外角直球を強振すると、力強い白球が右中間を深々と切り裂いた。

 劇的サヨナラ勝利の口火となった二塁打に「まずは塁に出ないことには点数も入らない。野球はツーアウトから。まずは塁に出て、後は後ろに頼もしいバッターがいるので、何とかしてくれると思った」。球界に古くから伝わる格言を体現した。主砲の言葉通り佐藤輝が申告敬遠でつなぐと、続く森下の一打は左前へ。「後は全力で走るだけだった」。好スタートを切った二走・大山は181センチ、92キロの体躯を揺らして本塁を駆け抜けた瞬間、両手を挙げて一塁付近にできた歓喜の輪に交ざっていった。

 開幕から守り続ける「4番」の指定席。その座にふさわしい勝負強さが光っている。前夜は3点差を一時振り出しに戻す3ランを放った。ただ、試合には敗れて空砲となったことで悔恨だけが残った。この日の一打は勝利に直結。「本当に勝って良かった。連勝が止まって、今日の試合は大事な試合だった。大竹が頑張って投げてくれていたので点数を取りたかった。最終的に勝てたので、すごくチームとして大きな一勝だなと思う」と言葉に実感を込めた。

 守備でも八回1死一塁で秋山の一直を機敏な反応で好捕。飛び出した一走・上本より早くベースにタッチし、一人併殺を完成させて投手陣を援護した。「今日はこれで終わりなので、また明日に向けて準備していきたい」。虎の4番は攻守の躍動にも浮かれることなく、チームをけん引していく。

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