阪神ドラ1森下“らしさ”と笑顔を取り戻しての再昇格 降格直後は「表情もよくなかった」

 「阪神1-0広島」(20日、甲子園球場)

 阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=がプロ初のサヨナラ打を記録した。開幕スタメンをつかんだものの打撃不振で2軍降格を味わった黄金ルーキー。ファームでの試行錯誤の日々を担当記者が明かした。

  ◇  ◇

 森下は2軍降格直後、初球から振れなくなり、持ち味の積極的な打撃を失いつつあった。「下に降りてきて、表情もよくなかった」と和田2軍監督も話すほど、顔つきにも苦悩がにじみ出ていた。

 打撃フォームやタイミングの取り方を試行錯誤。北川2軍打撃コーチからは「追い込まれてからの低めの変化球を振らないように」と助言を受けた。

 「積極的にゾーンのボールを振ること」「真っすぐに振り負けないこと」もテーマに掲げ、打席に立ち続けた。復調のきっかけとなったのは4月20日のウエスタン・広島戦(由宇)での九回、逆転3点適時二塁打だった。

 降格直後は差し込まれることも多かったが、「前さばきができるようになってきた」と2軍指揮官は変化を認め、本人も「初球からガツガツいけてるのは、だいぶ戻ってきているから」と手応えを口にしていた。“らしさ”と笑顔を取り戻しての1軍再昇格だった。(デイリースポーツ阪神担当・山村菜々子)

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