阪神ドラ1森下がサヨナラ打 2軍降格乗り越え「正直泣きそう」 無敵の土曜日6戦全勝

 9回、サヨナラ打を放ち、雄たけびを上げる森下(撮影・北村雅宏)
 9回、左前へサヨナラ打を放つ森下。投手・森下(撮影・立川洋一郎)
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 「阪神1-0広島」(20日、甲子園球場)

 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が“森下撃ち”でプロ初のサヨナラ打だ。19日に1軍再昇格を果たし、この日は「6番・右翼」で先発出場。甲子園で初めてのお立ち台に「正直、泣きそうです」と感激に浸った。前夜に連勝が「7」で止まった虎が、ゴールデンルーキーの殊勲打で再進撃の号砲を鳴らした。

 プロの壁にぶち当たっていた黄金新人が勝負を決めた。大山の生還を見届けると、森下の感情が一気にあふれ出した。大きく跳び上がって、右手でガッツポーズを繰り出し、体全体で喜びを表現。初夏の陽気の中でウオーターシャワーを浴びて、「正直、泣きそうです」と祝福の輪の中心に身をゆだねた。

 4月16日・DeNA戦以来となるスタメンで、両軍無得点のまま迎えた九回だ。2死一、二塁の絶好機、甘めに入ってきた初球の直球を見逃さない。鋭い当たりは瞬く間に三遊間を破った。4月4日・広島戦以来、24打席ぶりのHランプ。19年7月20日・ヤクルト戦での近本の犠飛以来となる球団新人サヨナラ打で、今季最多4万2598人で埋まった甲子園を歓喜に包んだ。

 広島・森下との“同姓対決”。3学年違うが、19年の日米大学野球ではJAPANのユニホームで共闘した仲で、プロ入り後も4月27日にウエスタンで対戦し、左前打をマークしていた。「4打席あって、いい場面で1本を」と心に決めて対峙(たいじ)し、最高の結果を残した。

 オープン戦では球団新人右打者最多タイの3本塁打を記録し、開幕スタメンを勝ち取った。順風満帆に見えたプロ生活だったが、打率・161まで降下し、4月17日に2軍降格した。

 「落とされた悔しさ、自分が打てなかった情けなさ」を感じながら、1軍戦を画面越しに見る日々。「1軍でプレーしないと意味がない」と自分に言い聞かせ、ウエートトレーニングに取り組んだ。「筋量的に増えたのでパワーアップしてます」。打撃フォームも見直し、カウントによって左足の上げ方を変化させるようになった。

 開幕から土曜は負けなし6連勝で、再び貯金10とした。劇的な一撃を放ったルーキーを、岡田監督も「バットが出るようになったやんか。1打席目のレフトフライでもねえ、タイミング合うなあ思てた」と評価。本来の仕事場へ戻った森下は、「6番を今、固定できてないと思うので、そこの座に何とかいけるように」とレギュラー奪取も誓っていた。

 ◆土曜6戦全勝 阪神は今季、土曜の試合は4月1日・DeNA戦6-5、同8日・ヤクルト戦1-0、同22日・中日戦2-0、同29日・ヤクルト戦7-0、5月13日・DeNA戦7-2に続きこの試合で6戦全勝。

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