【井川慶氏の眼】ミスをカバーした伊藤将と石井の粘り

 「阪神2-1ヤクルト」(11日、甲子園球場)

 阪神がヤクルトに競り勝ち、またも3連敗を阻止した。デイリースポーツ評論家・井川慶氏(43)は、いずれも失策が絡んだピンチを無失点で切り抜けた伊藤将司投手(27)と阪神・石井大智投手(25)を称賛。自らの経験も踏まえて「ミスをカバーすることで、野手もどこかで返してくれる」などと語った。

  ◇  ◇

 まずは石井投手のプロ初勝利、おめでとうございます。元々、強気で、力強い真っすぐと変化の大きいシンカーを使った投球が面白い投手だなと見ていたが、この日も持ち味を発揮していた。中継ぎで投げてきており、ここまでも自信は持っていたはずなので、この初勝利が本人にとって自信となるかは分からないが、プロで1勝できたということは記念になると思う。

 試合全体で見ると、先発の伊藤将は初回、石井は八回といずれも失策が絡んだ中でのピンチで、粘って無失点に抑えている。こういったミスをカバーすることで、野手もどこかで返してくれる。実際に、八回に勝ち越して勝てたことが大きい。

 これで阪神はまたも連敗を「2」で止めた。先は長いが、優勝できないチームというのは、こういった試合でいいところまで来ても、ミスが出て守り切れずに逆転されて負けたりするもの。今の阪神にはそういったところがない。大型連敗しないことが大事であり、今後の戦いにも十分に期待が持てる。

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