阪神・佐藤輝 ノってきテル!V2号&ダメ押し3号 同期・村上を強力援護

 「ヤクルト0-7阪神」(29日、神宮球場)

 こんなテルをみんな待っていた。阪神・佐藤輝明内野手(24)が五回に2号ソロを右中間席へ、八回には3号2ランを右翼席に突き刺した。今季初の1試合2発を含む4打点で先発の村上を援護し、神宮虎祭りを演出だ。自身の連続試合安打も6に伸ばし、チームも3試合連続の完封勝利で3連勝。右肩上がりの頼れる5番がチームをさらに加速させる。

 あまりにも強烈な打球に、相手の外野手が一歩も動くことができなかった。豪快に白球をしばき上げた一振りが、弾丸ライナーで突き刺さる。佐藤輝、豪打完全復活-。神宮で刻んだ今季初の1試合2発が、確かな証明だ。

 「2本目なんかも、ファーストスイングで打てたので良かったです。速い球をしっかり打てたので」

 迷い無きフルスイングだった。3点リードの八回無死一塁。1ボールから丸山翔が投じた146キロ内角高め直球に対し、強振で応戦。完璧に射抜いた打球は、瞬く間に右翼席へ吸い込まれていった。

 爆発の予兆はあった。両軍無得点の五回先頭。今年のオープン戦でも本塁打を放っている小川に対し、カウント2ボールからのフォークをすくい上げた。2発目とは対照的に、滞空時間の長いアーチとなり「少し前に出されてしまいましたが、いい角度の打球を打てたと思います」と言葉にも充実感が漂う。

 6試合連続安打となり、1試合2発は22年5月15日・DeNA戦(横浜)以来。1年目の21年ほどではないが、直近は開幕直後よりもバットの構える位置をヘルメットよりやや高く上げ、すり足でなく右足を上げて対応。投手のタイミングに合わせて微調整しつつ、好結果につなげている。

 この日は、先発が20年ドラフト同期の村上だった。無失点と完璧な投球を続けていた右腕の好投に応えたかった。「(村上)頌樹に援護点を取ることができてよかった。心強いっすよね」と柔和な表情を浮かべていた。

 開幕前、3年目の今季に向けて「やっぱり、一番何を打ちたいと言われたらホームラン。去年はそれが二塁打、三塁打になっていたので」と、とことん本塁打にこだわりたい考えを示していた。

 本塁打を打つことが「一番楽しいことなので」と常々言う。白球を遠くに飛ばした快感、一発を放った者にだけ与えられる、ゆっくりとダイヤモンドを一周する瞬間…。どれも最高の時間だが、それ以上にベンチに戻ってナインと喜びを分かち合う空間が格別だという。

 「試合中で一番、幸せな時間ですね」-。そんな瞬間をこの日は2度味わうことができた。次戦も吉村を打ち崩し、3連勝を達成したい。「ヤクルトに勝たないとダメなんで頑張ります」。豪快な花火の連発を、スタンドの虎党が待っている。

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