【藤田平氏の眼】不振の阪神・佐藤輝を分析「ストレートに遅れて変化球に崩される」指摘した理由とは

 「中日4-1阪神」(21日、バンテリンドーム)

 阪神の元監督で、デイリースポーツ評論家の藤田平氏(75)が中日-阪神戦をチェック。阪神は5番・佐藤輝と6番・井上が2人で5三振を喫し、ブレーキとなった。現役時代に通算2064安打を放った同氏が、2人の打撃を分析した。

   ◇  ◇   

 今の佐藤輝はストレートにも変化球にもタイミングが合っていない。

 ストレートには遅れるし、変化球には崩される。もともと右の腰の開きが早いが、今はもっと早く開いてしまっている。バットが遠回りするから真球には遅れるし、体が開いているため緩い変化球も待ちきれていない。

 佐藤輝のスイングを見ると、バットを強く振ることを意識し過ぎているのではないか。打撃はまずミートすることが大切なのだが、それを見失っているように見える。

 井上は佐藤輝ほど状態はひどくないが、佐藤輝と同じようにバットが遅れて出てきている。その分、仕留め損ねるスイングも多くなってしまっている。

 ストレートを打ち返すことに課題がある打者だったが、今春キャンプでは岡田監督からMVPに選ばれ、2軍である程度の結果を残してきた。

 ただ、1軍ではオープン戦や2軍戦にはない、キレのあるストレート、変化球を投じてくる。そういう球を見せられて、以前のようなスイングに戻ってしまっているのではないだろうか。

 打撃の基本はトスバッティング。これは腰を回さずにバットを出してミートする練習だが、今はバットを振る前に腰が回る佐藤輝や、井上らにとってはいい練習になると思う。

 何かを変えないと、相手も研究してくる中で結果を残すことは難しい。トスバッティングは一つの案だが、時間があるなら2人ともそういう基本を思い出してもらいたい。

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