阪神・大竹 故郷を襲った災害で「野球やりたくねぇな」に変化 地震から7年-熊本に希望届ける
「阪神6-1広島」(19日、甲子園球場)
阪神・大竹耕太郎投手(27)が6回2/3を1失点で今季2勝目をマークした。今月16日で熊本地震の本震から7年目が経過。熊本出身の左腕は、故郷を襲った災害によって「意識」に変化があったという。
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心はいつも故郷とともにある。最大震度7の揺れが2度襲った熊本地震の本震から、16日で7年。熊本出身の大竹は思いをはせた。
「当たり前にある光景が崩れているというのは、やっぱり多少は傷心しましたね」
甚大な被害を受けた嘉島町は実家から車で約10分。シンボルである熊本城の石垣は崩れ、自宅が倒壊した友人もいた。当時は早大野球部の3年生。自身や実家に直接的な被害はなかったが、大きな心境の変化があった。
「ちょうど調子が悪くて投げたら打たれるという状況で、『野球やりたくねぇな』っていうメンタリティーだったんです。でも、そんな時に地震があって…。当たり前に野球ができるありがたみを知って、その時から意識が変わりましたね」
心に刻んだ思いは何年たっても変わることはない。大学時代に熊本への募金活動を行った左腕は、ある目標を抱く。「今年活躍して年俸が上がったら、支援活動をやりたい。それくらい地元愛はあるので」。特に「被災した子どもたちに喜んでもらえることができれば」と力を込める。
「自分が小さい頃、地元出身の選手だとすごい見てましたし、活躍がすごい糧になる。そういう意味でも頑張りたい」。野球人生を変える現役ドラフトによる移籍。新天地から故郷へ、希望の光を届ける。(デイリースポーツ阪神担当・間宮涼)
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