阪神・青柳 昨年の雪辱果たす開幕星 初の大役務め「最高ですね。去年悔しい思いをしたので」

 お立ち台でポーズを決める(左から)青柳、梅野、湯浅(撮影・高部洋祐)
 始球式に登場したバース氏(手前)とタッチを交わす青柳
 力投する先発投手の青柳(撮影・中田匡峻)
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 「阪神6-3DeNA」(31日、京セラドーム大阪)

 自身初の大役を見事に務めた。阪神・青柳晃洋投手(29)が序盤から飛ばして、5回2/3を2安打7奪三振で1失点。昨季は新型コロナウイルス感染で上がれなかった開幕戦マウンドで、安定感抜群の投球を見せた。昨季3冠に輝いたエース右腕が、岡田阪神を悲願の「アレ」へと導く。

 ぐるりと場内を見渡す。帰ってきた虎党の声が懐かしく、頼もしく聞こえる。お立ち台に上がった青柳は、すがすがしい笑顔で今季1勝目の喜びをかみしめた。

 「久々ですけど最高ですね。去年悔しい思いをしたので、きょうはこの舞台で絶対勝ちたいと思ってマウンドに上がりました」

 序盤から飛ばした。「入りが大事だと思ったので全力でいきました」。初回、警戒する1番・佐野を外角高め直球で空振り三振に。そこから、自己最速タイ149キロを計測するなど四回までパーフェクト投球と圧巻。五回には先頭・牧に初安打となる三塁内野安打を許したが、後続を断ってスコアボードにゼロを刻んだ。

 六回に、安打と四球などで2死一、二塁と初めてのピンチを背負い、球数が93球に達したところで、交代が告げられた。「チームが勝つのが一番ですし、投げ切れるかどうかは監督の判断なので」。2番手の岩崎が代打・宮崎に中前適時打を浴びて1点を献上し、自身初の大役は5回2/3を2安打1失点、7奪三振。11年・能見以来となる球団日本人開幕投手の勝利を手にした。

 開幕1週間前の24日・オリックス戦(京セラ)では4回3失点。不安を残す結果となり、岡田監督からはクイックモーションについての指摘を受けた。翌日の練習中に自ら指揮官の元へ行き、直接対話。「『もっとアバウトにいったら良いんじゃないか』と話をしていただけた。ストライクゾーンで勝負できるよう1週間調整してたので、うまくいった」とうなずく。

 昨季は開幕投手に内定していながらも、新型コロナウイルス感染により離脱。誰よりも心を痛めたのは家族だった。「奥さんもコロナにかかってしまって、僕よりもショックを受けていて。去年は本当に家族としてツラい思いをしました。だから、シーズンの終わりは笑顔でいられるようにというの目標にしていました」。誰もが認めるエースとして、再び射止めた大役。2023年の虎は青柳の1球から幕が開けた。紛れもないその事実が、誇らしい。

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