【藤田平氏の眼】速い球への対処が求められる阪神・佐藤輝
「オープン戦、ヤクルト0-8阪神」(17日、神宮球場)
阪神・佐藤輝明内野手が三回に右翼へオープン戦1号を放った。初回も詰まった当たりだったが、左前に落とす適時打。結果だけを見れば、少しずつ状態が上がってきているように見えるが、まだまだシーズンへ向けての課題はある。
ここまでの打撃を見ていると、変化球はうまく対応できているが、速い球にはまだ差し込まれている印象を受ける。この日の2本はともに140キロの直球だった。相手の小川はそれほど速い球を投げる投手ではないのでこの程度のスピードなら対処できても、150キロの球が来た時にどんな打撃ができるか。
これは昨年からの課題でもあるのだが、やはり、まだ腰の開きが早いのでバットが遅れて出てしまう。理想はその逆。バットが先に出て、それにつられて腰が回るようになれば速い球にも対処できるようになる。理想は侍ジャパンの吉田のようなスイングだ。
今後は先発ローテ級の投手と対戦することが増えてくる。一線級の速い球を振り遅れることなく、しっかりと打ち返せるようにすることが、シーズンへ向けた大きなテーマになってくる。