阪神ドラ1森下“思い出の神宮”で狙う岡田超え弾 球団新人右打者最多タイ3号なるか

 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が16日、東京・神宮球場の室内練習場で取材に応じ、「自分の大学生活の全てだった」と“神宮帰還”を待ちわびた。現在、オープン戦では2本塁打を記録。あと1本で、阪神の新人右打者ではオープン戦最多タイ記録となり、横浜に続く“凱旋弾”に期待がかかる。

 思い出が詰まった球場で、新たな勲章を手に入れる。森下がオープン戦3本目の本塁打を放てば、ドラフト制以降の阪神の新人右打者では田淵、岡田(現監督)、八木を超えて、望月の最多記録に肩を並べることになる。

 地元・横浜に“里帰り”した14日のDeNA戦(横浜)では、七回1死一塁からチェンジアップを巧みにすくい上げ、左翼席に放り込んだ。高校時代に慣れ親しんだハマスタに架けたアーチを、大学時代を過ごした神宮でも繰り返す。森下は「神宮は大学時代ずっとやっていたグラウンドなので、ハマスタより感覚はあるかなと思います」と自信を示し、リーグ連覇中の王者相手の“凱旋(がいせん)弾”再現へ、期待は高まるばかりだ。

 「自分の大学生活の全てだった」と神宮を表現した。中大では1年春からレギュラーとして活躍し、新人ながらベストナインに輝いた。4年春にも打撃2冠王で2度目のベストナインを受賞。一方でチームは入れ替え戦に巻き込まれ、何とか1部残留を決めた。神宮での記憶を問われ「やっぱり入れ替え戦とか…でもリーグ戦全部ですね。全部思い出というか、印象深いと思います」と思いを巡らせた。

 この日は神宮に隣接する練習場で汗を流した。ノックでは近本、ノイジーらと逆光の影響を確認しながら何度も飛球を処理した。近本からは「太陽の外し方」を教わったと明かした。太陽とボールを一直線に見ると打球を見失う危険性があるため、ボールが最高到達点を過ぎて落ちてきたところで、素早く落下点に入るというもの。「初めて聞いたので、ためになりました。打球を捕ってみて、練習して、自分のものにしたいなと思います」。17日は曇天の予報だが、今後のデーゲームで役立てていくつもりだ。

 室内打撃では岡田監督が見守る前で力強い打撃を繰り返した。プロ入り後、初の遠征にも疲れた様子はなく、打棒が鈍ることはない。神宮でも再び快音を響かせる。

 ◆森下の神宮ラストゲーム 森下は中大時代、結果的に神宮でのラストゲームとなった昨年10月19日の東都大学野球第5週第2日の日大戦で、本塁打を記録。八回に自身公式戦9本目となる一発を左翼席へ運んだ。三回にも適時打を記録しており2安打2打点。この日はドラフト会議前日で最後のアピール弾にもなった。

 ◆あと1本で田淵&岡田&八木超え! 森下は現在オープン戦2本塁打で、ドラフト制以降の阪神新人右打者では1969年・田淵幸一、80年・岡田彰布、87年・八木裕と並ぶ。他に球団新人右打者では72年・望月充が3本塁打を記録。左打者を含めると球団新人最多は21年・佐藤輝明の6本塁打で、NPB歴代でも72年・佐々木恭介(近鉄)の5本を抜く最多本数だった。

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