阪神ドラ1森下 両親の前で凱旋弾 快幕デモ「シーズンで打って、もっと親孝行したい」

 7回、2ランを放ち生還する森下(撮影・堀内翔)
 観戦に訪れた森下の父・善文さん(左)と母・ゆりさん
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 「オープン戦、DeNA6-11阪神」(14日、横浜スタジアム)

 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が14日、DeNAとのオープン戦に「6番・右翼」で出場。七回に地元横浜で凱旋(がいせん)弾となるオープン戦2号2ランを放った。観戦に訪れた両親の前で親孝行の一発。岡田阪神が開幕戦の相手となるDeNAから11得点の快勝を演じた。

 故郷への愛着や感謝が白球を後押しする。森下が高々と打ち上げた打球は、日が傾き始め影が差し込んだ左翼スタンドに消えた。アマチュア時代に幾度となく見た光景も今は違って見える。プロとして地元で初めてかけたアーチは格別だった。猛虎の一員として凱旋したルーキーに惜しみない称賛が降り注ぐ。悠然とダイヤモンドを回りながら、口元から思わず笑みがこぼれた。

 4点リードの七回1死一塁だった。カウント2-2からDeNAの3番手・石川の投じた5球目。追い込まれながらも119キロのチェンジアップを巧みにすくい上げた。

 「ちょっと(バットの)先気味だったので入るかなと思ったんですけど入って良かったです。(相手は)チェンジアップを投げていたので、そこに対応できるように準備して打席に入っていました。うまく(ボールを)拾えたかなと思います」

 10日の日本ハム戦(甲子園)の第2打席で“プロ初本塁打”を放って以来、12打席ぶりのオープン戦2号。直球を捉えた聖地弾に続き、変化球も攻略した自画自賛の一発でもあった。本塁打後の決めポーズは思案中。三塁側ベンチにグータッチで迎えられ「適当に叫んでます。『しゃあー!』とかですかね」と、この日はガッツポーズで雄たけびを上げた。

 横浜市出身の森下にとって、少年時代から何度も観戦に訪れ、打席にも立った思い出深い球場。「懐かしい感じがしました」と懐古する。東海大相模時代に積み上げた57本の本塁打。最後の1本がここで記録したものだった。18年7月24日。高校3年の夏、北神奈川大会の準々決勝・相模原戦で2点差の九回に起死回生の同点2ランを放った。1694日ぶりの快音。九回には一塁線を鋭く破る二塁打で締めくくった。

 プロ入り後、初めて観戦に訪れた両親の前で、これ以上ない親孝行ぶりも見せ「良かったです」と照れたようにはにかんだ。「シーズンで打って、もっと親孝行したいなと思います」。孝行息子の恩返しは始まったばかりだ。

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