阪神・ドラ5戸井 行列店副店長の父・誠さん待ち望む「戸井ラーメン」発売の日

 「花丸軒 法善寺店」副店長の父・誠さん
 しあわせ味玉ラーメンとヤキメシとギョーザ
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 阪神選手ゆかりの人々がエールを送る「虎戦士にエール」。今回はドラフト5位・戸井零士内野手(18)=天理=の父で、人気ラーメン店「花丸軒 法善寺店」の副店長を務める誠さん(56)。戸井が幼い頃からラーメン店で忙しく働き、話す時間は少なかったが、頑張る姿を見ることが力になっていた。「自分の信じた道を進んでいってくれれば」とプロでの活躍を願った。

  ◇  ◇

 息子の活躍が力になった。飲食店で独立したい夢があった父・誠さんは、戸井が生まれてすぐに建材卸の会社からラーメン店に転職した。株式会社アラカワフードサービスの「風雲亭」勤務を経て、系列の「花丸軒」に異動。名物「しあわせラーメン」などの開発でメディア露出が増加、24時間営業の開始、さらにインバウンド効果で「花丸軒」は瞬く間に行列の絶えない人気店に。誠さんは戸井が幼い頃から働きづめの日々だった。

 現在は夜8時から朝5時の夜勤だが、午前から夜中1時ごろまで働いていた時期もあった。「話す時間は少なかった。ぶつかることがなかったというより、ぶつかる時間もなかった。野球の試合を見に行けたのも数えるほど」と振り返る。

 それでも休みの日は極力、一緒に過ごした。キャッチボールをよくしたが「監督やコーチに任せるのがいいと思って」とあえて野球を教え込むことはしなかった。「体に関する本を贈ったり、いい道具があったら教えたりはしました」。それが誠さんなりのサポートだった。

 そんな父が「プロ向き」と太鼓判を押す戸井の長所がある。それは「切り替えの早さ」だ。3年の春のセンバツで1回戦敗退した直後も「まあしょうがない。夏、夏!」ときっぱり。すでに夏の大会に気持ちを切り替えていたことに驚いたという。過去を引きずらず、前向き。「そこは変わらないでほしい」と願う。

 毎日忙しい中でも「録画して新人合同自主トレも見てました」とできる限り息子の姿はチェック。「今の時点で十分恩返しはしてくれてる」と、その姿にパワーをもらっている。「けがせず早く1軍に上がって、お世話になった方々に喜んでいただけるような選手になってほしい。前だけ向いて自分の信じた道を進んでいってくれれば」。活躍した暁には新商品「戸井ラーメン」の発売案も浮上している。いつか必ず現実に-父もその日が来ることを待ち望んでいる。

 ◆花丸軒 法善寺店 大阪府大阪市中央区難波1の2の1 TEL06・6213・0131 各線なんば駅徒歩5分、地下鉄日本橋駅徒歩5分

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