【阪神・岡田監督独占インタビュー】ポジション争いは「誰か一冬で飛び抜けたらええ」

 阪神の岡田彰布監督(64)が9日、デイリースポーツの独占インタビューに応じた。高知県安芸市で行われている秋季キャンプでは打撃や守備で精力的な指導を続け、選手の成長を後押ししている新指揮官。二遊間や右翼、左翼など空いているポジションを狙う若手に対して、「飛び抜けたらええ」と一層の奮起を促した。

  ◇  ◇

 -ここまでのキャンプを振り返って。

 「天気がいいし、思ったよりも暖かいしな、おーん。順調というか、若い選手と(キャンプを過ごすの)は、ほんまに久しぶりやからな。はっきり言うて。今年、2軍の選手は鳴尾浜の中継で見たぐらいやから。そういう意味では若い選手も思った以上に力があるなあという感じはするな」

 -岡田監督の生き生きした表情も印象的。甲子園の秋季練習では座っていたが、今は立って練習を見ている。

 「まあな、天気もええし、動けるし。練習にもだいぶん慣れたわ。もうしんどないもん。最初は立ってる時間が長いとしんどかったけど(笑い)。ユニホームを着ると体力がついてくるな」

 (続けて)

 「まだ気持ち的には楽やから。2月(の春季キャンプ)じゃないからな。11月(の秋季キャンプ)はなんでもできると言うたらおかしいけど、ここである程度、やることをやってな。若い選手は特にな。1軍に上がるためにはこういうことをやらないといけないという、そういうのを言うとる」

 -まだ2クールしか終わっていないが、発見はあったか。

 「中野は肩(の強さ)もあるから思い切ってセカンドで、と思っとるけど。でも、バッティングは必要やからな、中野の。そういうプランがあって、小幡の肩や守備がええと周りから聞いて。どんなショートの守備をするか見てたけど、ある程度、守備は使えるよな。守備範囲(の広さ)があって、あの肩があるからだいぶ違うよ。木浪もあんな肩強いと思えへんかったわ。ショートであの肩なら全然行けるよ」

 -うれしい悩みだ。

 「ショートは肩とかいろいろ考えたら、小幡と木浪がええ競争をすればええんちゃうかな。今の段階ではな。2月も含めて2人が(中心となって)争えばええんじゃないかな」

 (続けて)

 「人数多いからそんな決められへんやん。(今キャンプは)二遊間ばっかりやろ、10人ぐらいおるもん。多すぎるよ。毎年、大学社会人から獲ってたからやろうなあ」

 -二遊間や、外野の中堅以外も早い段階で1つでもポジションが固まれば。

 「そう、だからもう、飛び抜けたらええねん。みんなが認めるような。こいつめっちゃうまくなったな、めっちゃ打つようになったな、みたいな。守備でもバッティングでも。でも、まだちょっとそこまではいかんな。選手はこのキャンプが終わって、オフの間にどれだけ自覚を持ってやれるかやな。はっきり言うて、二遊間は1軍に残ることが大変よ、人数的にも」

 -1軍は二遊間で4人と言っていた。

 「だから、今から半分ぐらいは落とされるわけやろ。それぐらい二遊間の競争がすごい。2月に入ってキャンプ中盤ぐらいから実戦をやって、そのへんで固めていかんとあかんようになると思うな」

 (続けて)

 「みんなのレベルアップも必要やけど、誰かに飛び抜けてほしいよな。その方が俺らも楽やわ(笑い)。一冬でとてつもなくうまなったな、という選手が出て来てくれた方がな。最後まで誰を選ぼうか、となるようなレベルの低いのはあかんわ。『あいつには負けた』と思われるぐらいの選手が出てきてほしいよな。『(チーム内で)なんであいつや』となる状況やったらあかんわ」

 ◆大山、輝、近本は不動 岡田監督は就任会見で一塁・大山、三塁・佐藤輝の全試合固定の方針を明言。捕手も固定する方針で梅野が最有力候補だ。遊撃は「肩の強さ」を重視し、小幡、木浪が争う。二塁は今季遊撃で135試合出場した中野のコンバートを示唆。日本ハムから加入した、チーム待望の右打ちの二塁手・渡辺諒も候補となる。外野は中堅・近本が不動。両翼の一角は新外国人の起用が濃厚。残り1枠をキャンプでは高山、島田、井上、前川らが争っている状況だ。

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