阪神・中野がプロ初先頭弾 わずか2球目でいきなりV撃「残り全部勝ってCSに」

 1回、右越えに先制ソロを放ち、ナインとタッチを交わす中野(撮影・西岡正)
 1回、右越えに先制ソロを放つ中野
 1回、先制ソロを放ち笑顔で生還する中野(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト1-4阪神」(27日、神宮球場)

 絶妙の角度で舞い上がった打球が、右翼席前列に飛び込んだ。阪神は絶対に落とせない一戦。勝利の流れを手繰り寄せたのは中野だ。自身初の先頭打者弾をぶち込み、チームに勢いをもたらした。

 プレーボールからわずか2球目だった。「本当に負けられない戦いというところで、何とか自分が先頭打者で塁に出れば、チームにいい勢いをもたらせられると思っていた」。低めのカーブをうまくすくい上げ、電光石火の5号ソロ。高梨の出鼻をくじいてみせた。

 「あそこまできれいに打球が上がることがなかったと思うので」と手応え十分。低めの難しい球を反応でさばいた。中野が一発を放った試合は、昨季含めて5戦全勝。ホームランバッターではなく数は少ないものの、全てが勝利につながるアーチだ。

 これでチームは3位タイに浮上。CS進出へ、負けられない3試合の初戦をもぎ取った。そこに大きく貢献したのがリードオフマンだ。「自分の1打席目の内容によっては、チームにもたらす勢いが全然違うと思う」。真っさらなバッターボックスに立つ覚悟とプライドが、その身を突き動かしている。

 今季154安打は近本、DeNA・佐野と並ぶリーグ2位。トップの中日・岡林とは1本差と初の打撃タイトル獲得も狙える位置にいる。「残り全部勝ってCSにいけるよう、自分の仕事を全うするだけ」。成長を続けるプロ2年目の安打製造機が、ラストスパートをかけていく。

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