阪神・糸井 超人最後の勇姿、関東の虎党に届けた 左翼席へ「感謝の一礼」G党も拍手

 レフトスタンドのファンにあいさつする糸井(中央)とナイン
 スタンドのファンに手を振る糸井(撮影・飯室逸平)
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 「巨人3-2阪神」(17日、東京ドーム)

 今季限りでの現役引退を表明している阪神・糸井嘉男外野手(41)が17日、東京ドームでの巨人戦で関東のファンに別れを告げた。今季最後の伝統の一戦に敗れた後、グラウンドに整列して、チーム全員であいさつ。その後、糸井一人だけ前に進み出た。左翼席の虎党に近づいて脱帽し、深々と頭を下げた。

 「ここまで頑張ってきてホンマに良かった。声援も味わったことがないような体験でした」と感無量。糸井コールが鳴りやまない中、三塁ベンチに下がる前には右翼席のG党に向かっても丁寧に一礼。球場全体から大きな拍手が湧き起こった。

 出場選手登録はされなかったが、試合前練習には参加した。「振り絞って打ちました」というフリー打撃では14スイング中、力強い打球で4本の柵越えを披露。客席からの拍手に手を上げて応えた。

 巨人の練習中には、原監督にもけじめのあいさつを行った。敵将からは「もう胸の中にあるので」というありがたい言葉を頂戴した。坂本、中島、中田、丸に近大の後輩、畠らとも握手を交わす場面があった。

 「伝統の一戦でジャイアンツファンの方にも拍手もいただいた。今日、僕のことを見に来てくれたタイガースファンの方にホンマに感謝を…。感謝の一礼をできました」。次は引退試合の21日・広島戦。甲子園で背番号「7」の最後の勇姿をファンに届ける。

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