阪神・藤浪 能見の教えを胸にマウンドへ 背中で学んだ「エース像」18日先発へ

軽快な動きで守備練習に励む藤浪(撮影・飯室逸平)
藤浪(右)と談笑する能見=2013年9月、甲子園
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 阪神・藤浪晋太郎投手(28)が15日、甲子園球場で行われた投手指名練習に参加。今季レギュラーシーズンでは最後の先発予定となる18日・ヤクルト戦(甲子園)で最高の締めくくりをすることを誓った。また、この日は入団当時、虎のエースを務めていたオリックス・能見篤史投手(43)が今季限りでの現役引退を発表。憧れの先輩への思いも胸に持てる力の全てを出し切る。

 強い日差しが降り注いだ甲子園で、藤浪は思わず「暑いなぁ!」と声を上げた。才木と談笑しながらランニングやキャッチボールなどで調整。「先発としてはたぶん最後の試合になると思うので、しっかり出し切りたいです」。すがすがしい表情でレギュラーシーズンラスト先発への意気込みを口にした。

 今季も残り8試合。チームは広島、巨人と激しいCS進出争いを繰り広げる。負けられない戦いが続く中で18日・ヤクルト戦(甲子園)のマウンドに上がる。「(チーム状況は)特に意識していない。あまり考えずにやっていきたい」とキッパリ。自身の好投がチームの勝利につながると信じ、「粘りつつやっていければ」と力を込めた。

 プロの世界を去る先輩に勇姿を届ける機会にもなる。この日はオリックスの能見が現役引退を発表。藤浪がドラフト1位で入団し、1年目から10勝を挙げた2013年は虎のエースを務めていた。「自分の中でのエース像は能見さんでした。そういう方が引退する時がとうとう来てしまったかというのが率直な思い」とさみしさを吐露。「まだ信じられない」と引退の事実を受け止めきれていない。

 言葉ではなく、行動で能見からエースとしてのあり方を教わった。「入団して初めてのキャンプで黙々とメニューをこなす姿が印象に残っている」と、今も記憶にしっかりと刻まれている。自身も今年でプロ10年目を迎え、若い投手陣の中で先輩の立場となった。「(能見さんは)姿勢や振る舞いでみんなを引っ張っていた方でした」と憧れの左腕の姿を引き継いでいく。

 今季は8月6日・広島戦(マツダ)から5試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成するなど、安定感を取り戻した背番号19。ここ2試合は白星を手にできなかったが、このまま終わるつもりはない。チームがCS進出を果たせば、大舞台で先発のチャンスが回ってくる可能性もある。「目標にしていた先輩」に成長した姿を見せるためにも、勝利をつかんでみせる。

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