阪神・近本 2年連続150安打 侍・栗山監督の前で猛アピ 連勝で4位広島に2差

 5回、右前打を放つ近本(撮影・山口登)
 6回、マルテの勝ち越し適時打に歓喜する近本(右)と坂本(撮影・飯室逸平)
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 「阪神6-2中日」(12日、甲子園球場)

 連勝で中日に3年連続勝ち越しを決め、4位・広島と2ゲーム差とした。阪神・近本光司外野手(27)は2安打でリーグトップの149安打とし、視察に訪れた侍ジャパンの栗山監督からも高く評価された。CS争いの上で重要な13日からの広島2連戦(甲子園)でも勝利を導く。

 激しいCS進出争いの中、近本がこの日も快音を奏でた。視察に訪れた侍ジャパン・栗山監督の前でマルチ安打で好調をアピール。自身の連続試合安打を12に伸ばした。

 「調子に関しては特に別に何とも思っていない。打てる球をしっかり打つ。しっかりタイミングは合わせられているのかなとは思います」と近本らしく、さらりと流した。

 三回1死一塁の第2打席は柳のチェンジアップを右前打。五回2死の第3打席は高めの143キロ直球を右前にはじき返した。八回1死の最終打席は右翼・岡林の好守に阻まれたが、谷元の141キロ直球をきっちり捉え、鋭い打球を飛ばした。

 リーグ単独トップを走る今季安打数は149とし、デッドヒートを繰り広げる広島・坂倉と3差、ヤクルト・村上とは4差とした。2年連続150安打をクリアすれば、球団では鳥谷、マートン以来となる。

 自らの目で見た侍指揮官は「足を使ってたくさん塁に出られるタイプの選手」として、中野とともに近本の名前を挙げ「やっぱり素晴らしい形を見せてくれる」と称賛。「日本的な野球は守りながら、足を使いながらという野球ができるかがすごく重要な要素。気になって2人(近本、中野)を見ていた」と話し、近本も「そういうふうに評価していただいているのはうれしい。まだレベルアップしないといけない」とさらなる精進を誓った。

 8月は月間打率・242と調子を落としたが、9月は完全に復調。10試合で40打数17安打、打率・425。シーズン打率も・305まで上げてきた。試合後のセレモニーでは今季限りでの引退を表明した中日・福留に花束を贈呈。「僕のプロ野球人生の中で支えてくださった。頑張って少しでも近づけるように頑張っていけるようにしたい」。近本はさまざまな刺激を胸に、残り10試合を突っ走る。

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