阪神・大山V弾「自分が決める気持ちで」 3ボールからの一撃を矢野監督も大絶賛

 8回、大山は左越えに先制ソロを放つ(投手・ターリー、捕手・会沢)=撮影・山口登
 8回、大山の先制ソロに青柳ら阪神ナインは手を上げ喜ぶ
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 「阪神1-0広島」(30日、甲子園球場)

 やはり、この男には甲子園の舞台がよく似合う。1カ月の長期ロードを終え、本拠地に帰還した阪神は八回に大山悠輔内野手(27)が決勝の23号ソロを放ち、4位・広島相手に価値ある1勝をつかんだ。今季、甲子園では14本目のアーチとなった背番号3。好投の青柳を援護できなかった悔しさが、大きな大きな一発につながった。

 30日ぶりの甲子園でこれぞ主砲の仕事だ。5番・大山が一振りで試合を決めた。0-0のまま迎えた八回、2死無走者。3ボールから左腕ターリーが投じた、甘く入った155キロを振り抜いた。打球速度162キロ、角度36度で飛び出した白球は甲子園の夜空に高々と舞い上がり、左翼席に吸い込まれた。

 「自分が決める気持ちで打席に入りましたし、その前の2打席で凡退していたので、何とか打ってやろうと思っていました。入ってくれて良かった」。8月2日・巨人戦(東京ドーム)以来の23号決勝ソロ。スタンドインを見届けた背番号3は大歓声を背中に浴びながら、悠々とダイヤモンドを一周した。

 チームが中盤に拙攻を重ねた中、値千金の一発で救った。3ボールからの積極打法に「ホームランとは言わないけど、しっかり狙い球を絞って、自分のスイングで打ちました」と納得の一撃に胸を張った。矢野監督も「ホームランしかないというところで、悠輔(大山)らしい、いいホームランでした」と大絶賛だ。

 ただ、7回無失点で降板した先発の青柳には白星をつけられなかった。大山は四回1死一、三塁の第2打席で一邪飛。六回1死二塁の第3打席でも空振り三振に倒れ、援護できなかった。試合を動かした直後、ベンチで右腕に「すみません」と謝罪。「自分が打っていれば青柳さんに勝ちをつけることができていた」と反省も忘れない。

 夏の長期ロードは10勝14敗と負け越した。8月初の甲子園は雨の中、3万7000人超のファンが詰め掛けた。「やっぱりいつもと違いましたし、たくさんのファンの方の前で打ったことはうれしいですし、勝利を届けられて良かった」。7月30日・ヤクルト戦以来、ちょうど1カ月ぶりの本拠地での勝利。天候不良で試合開始が45分遅れ、中断も挟む悪コンディションだったが、土壇場で虎党の応援が力になった。

 CS圏内を争う4位・広島との直接対決3連戦に先勝。ゲーム差は2・5に広げた。残り21試合、一つでも上を見て戦う打線の中心には頼りになる大山がいる。

 ◆3ボールから打率5割 大山の3ボールからの今季成績は6打数3安打で打率・500、2本塁打、3打点。前回の3ボールからの一発は7月22日・DeNA戦四回の逆転2ランだった。

 ◆今季は聖地14本! 大山の今季甲子園での本塁打数は14に。球場別では東京ドーム=3、バンテリンドーム&神宮=2、マツダ&京セラドーム=1。また、この日で甲子園での打率は・286、33打点となった。

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