【中田良弘氏の眼】流れ止める効果生んだ阪神・西純の塩見斬り
「ヤクルト2-10阪神」(18日、神宮球場)
阪神の西純矢投手(20)が約2カ月ぶりの1軍マウンドで連敗ストップに貢献した。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は「勝利への流れを作った」五回の投球を分析した。
◇ ◇
西純の攻めの気持ちがチームを連敗脱出へ導いたと言ってもいいだろう。ポイントは4点リードの五回の投球。味方の拙守から招いた危機で2点を失い、なお1死一、三塁。あと1点でも失えば流れはヤクルトに傾いた。
そこで塩見から見逃し三振を奪う。カウント1-1から内角いっぱいに直球を決めて追い込み、球種を変えて様子を見たいところだが、続く球も同じコースへ直球を完璧に制球。結果、見逃し三振という形も相手の流れを止める効果を生んだ。
先発・西純という選択も奏功したと思う。常に1軍に帯同している投手ならば、少なからず連敗中の空気、重圧に影響を受ける。だが、合流して間もない西純にはチャンスをつかむ気持ちの方が大きかっただろう。
中盤に制球が甘くなる課題も見られたが、あの局面で強気を引き出した坂本のリード、それに応えた西純の投球が勝利への流れを作ったのは間違いない。今後へも大きな期待が持てる内容だった。
野球スコア速報
関連ニュース





