阪神・藤浪覚醒 426日ぶり星ならずも7回4安打無四死球1失点「全体的に良かった」

 気迫あふれる投球で7回1失点の藤浪(撮影・高部洋祐)
 4回、好守を見せた梅野を称える藤浪(撮影・高部洋祐)
 6回、中日に先制を許し、悔しがる藤浪(撮影・高部洋祐)
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 「阪神0-2中日」(13日、京セラドーム大阪)

 今季5度目の先発となった阪神・藤浪晋太郎投手(28)は7回4安打1失点も、打線の援護がなく、今季初勝利はまたしてもお預けとなった。それでも五回までに10奪三振をマークし、直球も最速160キロを計測。2試合連続、今季21度目の完封負けを喫し、5連敗と苦境に陥っているチームの中、右腕の好投は希望の光だ。

 敗戦の瞬間、藤浪は視線を地に落とした。自身の今季初勝利がお預けになっても、チームを勝たせたかった。降板後も懸命に仲間を鼓舞する姿から、この1試合にかける気概があふれ出ていた。

 「フォームの力感、使った球種も含めて全体的にバランスが良かったかなと思います。緩いボールも使えればもう少し投球の幅も広がるかなと思います」

 中日・小笠原との甲子園優勝投手による投げ合い。今季2敗目を喫したが、手応え十分の107球だ。7回を4安打1失点。無四死球と制球は安定し、スプリット、カットボール中心に2年ぶりに2桁10奪三振。五回には最速160キロをマークし、夏休み中で家族連れの姿が目立ったスタンドをどよめかせた。

 試合後、矢野監督は「こういうふうに投球が安定してくればね…、勝てる投球ではあった」と評価。ただ藤浪本人は失点シーンの反省も忘れなかった。

 0-0で迎えた六回、先頭・土田に高めのつり球を中前へ運ばれ、バントと自身の暴投が絡み、1死三塁。岡林に3ボール1ストライクから、一塁線へ絶妙に転がされた。

 「最後はセーフティースクイズなので、防ぎようがないと思いますが、その前のワイルドピッチや、先頭打者の勝負球など、慎重に投げるべきだったという反省はあります」

 七回途中5安打2失点と力投した前回6日・広島戦(マツダ)に続く好投で、ローテ定着を狙う自身の立場は確固たるものとした。チーム状況が苦しい中、藤浪の存在は反攻への起爆剤にもなるはずだ。「チームに勝ちを付けられるように頑張るだけですね」。試合後は悔しさを押し殺して、次回へ視線を向けた。頂点に立った夏から10年。再び、輝きを放つ時がきた。

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