阪神・伊藤将 巨人戦3戦全勝 球団初3戦連続完封ならずも貯金3導いた

 「巨人1-2阪神」(3日、東京ドーム)

 対巨人3戦連続完封の偉業達成とはならなかったが、価値ある勝利となった。阪神は伊藤将司投手(26)が6回1失点で自身7連勝となる8勝目を挙げ、今季の巨人戦は3戦3勝となった。Gキラーがチームの今季50勝目をもたらし、貯金も今季最多の「3」に。頼れる左腕が勢いをさらに加速させた。

 チームの勝利が何よりの喜びだった。九回、守護神・岩崎が3アウト目を奪うと、伊藤将は珍しくベンチで力強いガッツポーズ。後を託した浜地、湯浅の肩をたたいてねぎらいながら、満面の笑みを浮かべた。

 「2試合連続でいいピッチングが続いていたので、その勢いで臨もうとしていました」

 大記録に挑んだ。ここまで巨人戦2試合連続の完封勝利中。3試合連続となれば、球団初どころか、プロ野球でも2人しか達成していない偉業だった。

 「ランナーを出しても丁寧に低めに投げることができた」。自身7連勝となった絶好調男は、序盤から面白いようにアウトを重ねた。五回までスコアボードにゼロを並べ、G戦では救援して3回0封だった昨年10月13日(東京ド)から26イニング連続無失点。虎党の期待も膨らんだ。

 だが…。打球がスタンドに飛び込むと、ぎゅっと唇をかんで渋い表情を浮かべた。「いいところにいったんですけど、うまく捉えられたなと」。2点リードの六回。1死から吉川に低めツーシームを右翼席へ運ばれ、夢はついえた。

 それでも「ホームランを打たれた後にランナーをポンポン出しても後味は悪いので」と集中力は切らさない。ピシャリと後続を断ち、6回4安打1失点で8勝目を挙げた。これで巨人戦は今季3戦3勝。チームの今季50勝目に貢献した。

 初めて出場した球宴は、目いっぱい楽しんだ。大学時代から親交のある広島・森下とも談笑。横浜高の先輩である中日・柳の明大の後輩というつながりから仲を深めたといい、「最初の印象は、かわいらしい顔してるなと(笑)よくちょっかいをかけてました」と明かした。「あんなすごい人たちと一緒にプレーしているんだなと改めて実感しました」。夢舞台で数多くの刺激を得て、帰ってきた。

 そんな「すごい人たち」を制圧し、17年以来となる夏のロード開幕2連勝を導いた。チームに欠かせぬ存在となった2年目左腕が、大逆転劇をけん引する。

 ◆夏のロード連勝発進 阪神が甲子園を離れる夏のロードで2連勝発進したのは2017年以来。

 ◆阪神先発の巨人戦開幕から3戦3勝 伊藤将が今季、巨人戦で開幕から3戦3勝。昨年、西勇が4月6日~6月18日に3戦3勝して以来。

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