猛虎猛追!阪神ついにゲーム差1桁 下位打線爆発で連勝決めた 16戦で8差縮める大反攻
「阪神7-3ヤクルト」(30日、甲子園球場)
5連勝、貯金2、そして16試合で8ゲーム差を縮めるなんて…ゴイゴイスーやわ!!阪神は四回に打者一巡&5得点の猛攻で首位・ヤクルトに連勝した。A・ロッドの加入、糸原&梅野の復調で一気に脆弱な下位打線という前半戦の課題を克服した猛虎。ヤクルトとのゲーム差はついに1桁の9。この勢いで一気にスイープしてまえ!
真夏の大反攻に転じた猛虎が、奇跡への扉をこじ開けた。超満員のスタンドは四回の打者一巡に大熱狂だ。ナインだけでなく、ベンチの矢野監督も何度もガッツポーズを繰り出した。首位・ヤクルトに2連勝を飾り、ゲーム差はついに1桁の「9」。試合後、指揮官の表情にも自然と手応えがにじみ出た。
「島田が出てね、粘る人が粘って出塁して、かえす人がしっかりしぶとくかえしてっていうね。まずはケント(糸原)がしぶとくかえしてくれた。みんなが打線としてつながって点が取れました」
主役は下位打線だ。0-0で迎えた四回、島田の右中間二塁打と大山の四球などで2死一、二塁の好機を作ると、糸原が勝負強さを発揮。「どんな形でもいいのでランナーをかえしたいと思って、初球から積極的に食らいついていきました」。小沢が投じたフォークを中前へ運び、先制点をたたき出した。
チームリーダーの一打にロドリゲスも続く。新助っ人の持ち味はパワーだけじゃない。冷静に四球を選び、2死満塁と再びチャンスを広げると、頼もしい正妻として攻守に輝きを取り戻した梅野が遊撃・長岡のグラブをはじく中前2点打。前半戦は精彩を欠いた下位打線がつながり、一挙5得点のビッグイニングを生み出した。
新助っ人の加入で打線は厚みを増した。「ずーっとね、ラッキーボーイでいてくれるとうれしいです」と矢野監督。球宴を挟み、これで5連勝だ。投打の歯車がかみ合い始めたことで、歓喜の秋へドラマの予感も漂い始める。
7月4日時点で首位・ヤクルトと今季最大17ゲーム差あったが、わずか16試合で8ゲーム差を縮め、首位を独走していたツバメの背中がかすかに見えてきた。矢野監督も威勢がいい。
「明日も勝利インタビューをしてもらえるように、後半、勢いを付けるために、明日全員で戦ってもう一度ここに帰ってきます!」
甲子園でヤクルトに3連勝すればムードもグッと高まるはずだ。ビッグウエーブからドラマ仕掛けの大逆転Vへ、猛虎が大旋風を巻き起こす。
◆A・ロッド効果だ! ロドリゲスがスタメン出場し始めた23日・DeNA戦から、この日のヤクルト戦まで4試合。その期間の先発6、7、8番の通算打撃成績は打率・279、1本塁打、8打点。一方、同期間のヤクルト側は打率・262、2本塁打、2打点。ロドリゲスの加入で阪神下位打線の厚みが増している。
◆猛虎猛追!16試合でマイナス8ゲーム差 7月4日時点で今季最大17ゲーム差あった首位・ヤクルトと26日間で9差に縮めた。阪神は同6日・広島戦からこの日までの16試合で8ゲーム差を縮めたことになる。この間の勝敗は12勝4敗。一方、ヤクルトは同5日からの16試合で4勝12敗。