阪神・中野 新人年から2年連続100安打 19安打13得点呼ぶ4安打猛打賞

 6回、三塁打を放ち、必死の形相で激走する中野(撮影・田中太一)
 1回、メルセデス(手前)から左前打を放つ中野(撮影・高部洋祐)
 2回、二塁打を放つ中野(撮影・高部洋祐)
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 「阪神13-0巨人」(13日、甲子園球場)

 前夜の完封負けのうっぷんを晴らすかのような打つわ、打つわのウル虎勝利だ。阪神が今季最多となる19安打13得点で宿敵巨人を粉砕した。この日、監督推薦で2年連続の球宴出場が決まった阪神・中野拓夢内野手(26)は御礼となる今季2度目の4安打をマーク。2年連続のシーズン100安打もクリアした。

 聖地を真っ黄色に染めた虎党の期待を一身に集めた。ホームランコールに呼応するようにフルスイングを見せた中野。サイクル安打まであと本塁打のみに迫った八回2死一、二塁の第6打席。結果は二ゴロに終わり、「ホームランを打とうかなと意識はあったんですけど、打てなくてすいませんでした」と試合後のヒーローインタビューで謝罪。それでも、背番号51が魅せた“安打ショー”の余韻が甲子園を包んだ。

 今季最多の19安打13得点と大爆発した猛虎打線。「なんとか自分が塁に出て、チームに勢いを付けようと思って」と導火線に火を付けたのが切り込み隊長だった。初回先頭で左前打をマークし、3点先制を演出。二回1死でも中越え二塁打を放ち、3点追加のきっかけとなった。

 その勢いのままに、新たな虎の安打製造機に名乗りを上げた。三回2死二塁では戸根の外角直球を左前に運ぶ適時打をマーク。2019年、20年の近本以来、新人年から2年連続での100安打を達成した。「自分のしっかりと考えた打ち方ができれば自然とヒット数も増えてくる。考えてやっている結果」。1打席ごとに繰り返す反省と試行錯誤。その積み重ねが2年連続の大台突破につながった。

 六回一死では右中間を破る三塁打を放ち、4打席連続安打。同じくサイクル王手をかけた5月14日・DeNA戦以来、今季2度目の4安打を記録して今季101安打に。リーグトップの近本(105安打)に続く2位に浮上した。矢野監督は「(サイクル王手と)そういうところまで来たのは素晴らしかった」と称賛した。

 この日監督推薦で新人年から2年連続の球宴出場が決定。昨年は無安打に終わり、「ヒットを打って出塁できるように」と目標に掲げた。監督推薦の御礼となる4安打猛打賞。「なんとかヒットを打つことを優先に考えて」と球宴初安打に向けて弾みをつけた。

 「次、(サイクル安打の)チャンスがあれば打てるように頑張っていきたい」。完全に火が付いた中野の打棒は、まだまだ止まらない。

 ◆新人年から2年連続100安打 阪神選手の新人年から2シーズン連続100安打到達は20年・近本光司以来(佐藤輝も残り10安打に迫っており、同一シーズン2選手となれば、1949年の後藤次男と別当薫以来、73年ぶり)。

 ◆新人年から2年連続2ケタ猛打賞 中野は今季10度目の猛打賞。過去に球団で新人から2年連続2ケタ猛打賞を達成したのは坪井と近本のみで、遊撃手では初。

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