阪神“鯉煩い”重症 広島戦開幕8連敗 床田に3戦3敗 九回猛追も代打・不振ロハスで幕
「広島5-3阪神」(21日、マツダスタジアム)
阪神の“鯉煩い”が止まらない。3点を追う九回、守護神・栗林を攻め、近本、佐藤輝、大山のクリーンアップ3連打で2点差と必死に追いすがった。球場がざわつく中、なお無死一、二塁。矢野監督は6番・糸原に期待して強攻策に出たが…。フルカウントから中飛に倒れると、スタジアムの雰囲気は広島ムードへ一変した。代打・糸井は空振り三振。続く代打・ロハスは遊ゴロ。助っ人のバットは12打席連続無安打と湿りっぱなしで、雨の中、メガホンをたたいた虎党はため息だ。
これで広島相手に開幕から1分けを挟み、8連敗で4位に転落。試合後、矢野燿大監督はショックを隠しきれなかった。九回の攻撃が明日につながるかと問われると「うんまあ、もちろん」と言葉少な。早く1勝したいかとの問いにも「もちろん」とひと言だけ。6月も続く“鯉アレルギー”に表情はさえない。
「球種も多いからなあ。真っすぐでずっと押してくるわけじゃない。変化球で追い込んで最後真っすぐというパターンが多いと思うけど、それだけ絞りにくいのは絞りにくい」
矢野監督が脱帽した天敵・床田には7回2失点で白星を献上し、今季3戦3敗となった。井上ヘッドは「得点を生み出す打者の前にいかにランナーを出せるか」。1、2、3番の左打者3人の出塁を攻略のカギと見ていたが、つながりを欠いてしまう。0-1の四回は先頭・島田が左前打を放った後、中野はセーフティーバントを試みたが一飛。ここ最近はバントで走者を送れないケースが目立っており、井上ヘッドは「ダメだったら何をしとるんだと言われる世界」と厳しく指摘した。
前半戦での借金完済へ、これ以上の連敗は避けたい。22日で広島10戦目。6月勝ち越しを決める1勝から、カードの流れを変える。
◆コイ煩い…開幕8連敗 今季広島戦は1分けを挟み開幕8連敗。広島戦開幕10連敗した1988年以来、34年ぶりの屈辱となった。床田に対しては今季3戦3敗で昨年8月29日の対戦から5連敗。