阪神・大山 月間10発 18号2ランで100号王手 床田&栗林撃ちで猛追演出の全3打点

 7回、反撃の18号2ランを放つ大山(撮影・飯室逸平)
 9回、大山は中前に適時打を放つ(投手・栗林、捕手・会沢)
 7回、18号2ランを放った大山を迎える近本(撮影・飯室逸平)
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 「広島5-3阪神」(21日、マツダスタジアム)

 また勝てなかった。阪神は広島相手に開幕から1分けを挟んで8連敗を喫し、4位に転落した。ただ、この男の無双状態は続く。大山悠輔内野手(27)が七回、月間10本目となる18号2ランを放ち、節目の通算100号に王手をかけた。九回にも栗林から中前適時打。きょうこそ、天敵を封じて勝ってくれ!

 ゼロでは終われないという意地が詰まっていた。床田から18イニングぶり得点を奪ったのは絶好調男のバットだった。0-5の七回1死一塁、大山が初球149キロを捉えた。「ビハインドの展開で流れを変えるためにも、何とかしたいという思いだけだった。真っすぐを一発で仕留めることができた」と左翼席へ運ぶ納得の一撃で反撃ののろしを上げた。

 6月10発目で節目の通算100号に王手をかけた。球団日本選手の月間2桁本塁打は06年4月の浜中治以来で、田淵幸一、真弓明信の最多11本にあと1に迫った。今月はまだ8試合残されており、バースがマークした球団記録13本の更新も十分に射程圏内だ。

 今季の床田に対しては大山自身も試合前まで6打数1安打、打率・167と苦戦していた。この日も二回が右飛、五回は左翼への大ファウルの後に中飛。ともに直球を捉え切れなかったが、3度目の対戦で強烈な一発をお返しした。「前の打席までの入り方であったり、打ち取られ方をしっかり頭に入れながら入れている」と打席ごとの入念な準備が好結果につながっている。

 九回には栗林にとって本拠地マツダでプロ入り後初失点となる中前適時打も放ち、この日の全3打点をたたき出した。それでも反撃は及ばなかった。チームの今季広島戦は1分けを挟んで8連敗で、4位転落の現実が重くのしかかる。

 リーグトップを走るヤクルト・村上に3差に迫る18号2ランにも「やっぱり勝つことによって、そのホームランは価値がある」と充実感はない。「2打席目のファウルも、いい当たりですけど、あれが(スタンドに)入っている、入っていないによって流れも変わってくる」と悔しさをにじませる。

 矢野監督は「内容も全部いいし、凡打の内容もいい。状態はかなりいいところで維持できている」と評価するが、主砲が求めるのはチームを勝利に導く一打だ。「好不調の波が激しいのが僕の課題。いい時は何でいいのかを自分でしっかり考えながら、この調子を最低でも維持できるようにもっともっとやっていきたい」。大山が軸となって見せた終盤の追い上げが、次の勝利につながる。

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