阪神・伊藤将 天国の恩人へ届けた“リベンジ星”
「阪神8-3日本ハム」(5日、甲子園球場)
阪神先発の伊藤将司投手(26)が6回を5安打3失点で今季2勝目。左腕にとってこの日の白星は、ドラフト指名後ほどなく他界した恩人に捧げる1勝でもあった。
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プロ入り後初めて故郷・千葉での凱旋登板を果たした前回5月29日・ロッテ戦(ゾゾ)。伊藤将のことを小学生の頃から知る福井久子さん(78)は、特別な思いでスタンドから見守った。
「将司君をかわいがっていた主人が亡くなってね。その時の約束が、病気がちょっと重かったもので…亡くなったとしても連れて行くよ、と」
久子さんと夫婦で居酒屋「花たば」を25年間営んでいた祥人さんが、伊藤将が阪神にドラフト指名されて、ほどなく他界。約束を果たすため、伊藤将がチケットを手配。久子さんは祥人さんと伊藤将が一緒に写った写真を持って球場を訪れた。
「小学校からお世話になっているママ(久子さん)と、マスター(祥人さん)の前で、プレーできて良かったです。本当は勝ちたかったですけど…」と伊藤将。祥人さんとの最後の会話は、病床での電話だった。
「今までは『がんばれ』だったけど、もう阪神に入ったんだから『楽しめよ』というのが将司君との約束だった」(久子さん)
きっと、この日の“リベンジ星”は届いただろう。お立ち台で見せた、野球を心から楽しんだ後の最高の笑顔は、空の上からもよく見えるはずだから。(デイリースポーツ・阪神担当・間宮涼)
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