楽天に助けられて?阪神辛勝 打てない、走れないマルテより「元気な選手を」と高代氏

 「阪神1-0楽天」(24日、甲子園球場)

 阪神が僅差で楽天を振り切り、交流戦で幸先のいいスタートを切った。だが、デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は、下半身に不安を抱えながら先発出場し、精彩を欠いたマルテの起用を疑問視。「打てないだけでなく、まともに走れないほど悪いのなら元気な選手を使うべき」と語った。

  ◇  ◇

 1対0。田中将の出来はよかったし、阪神も5人の投手を投入して完封リレーを完成させた。投手の踏ん張りだけを見れば、非常にいい試合だったが、反面、攻撃に関してはお互いに疑問符を打ちたくなる場面がいくつかあった。

 まず楽天だが、四回無死一、二塁からの強攻策は阪神にとって“助かった”と思える戦法だったと言える。

 打者の炭谷は右方向へ流し打ったが、一塁への併殺打。「ヒッティングでダブルプレー」というのが守備側の理想だが、その通りになったね。

 あそこは送られて二、三塁で攻められる方が苦しかったはず。次は投手の田中将だが、何があるか分からないし、トップの西川に回るのもイヤだからね。

 一方で阪神の攻撃も頼りなかった。いくら田中将がよかったとはいえ、チャンスになかなか1本が出ない。

 特に四回は無死三塁からクリーンアップが凡退した。マルテはほぼ真ん中のシュート気味の球に詰まった遊ゴロ。佐藤は甘いフォークを中飛。

 佐藤は引っ張りにかかっているのが明白だったね。中野が左翼へ風に乗せる三塁打を放っていたのだから、強引さを消して打てば、もっと楽な展開になったはず。

 ただ、この試合で私が最も気になったのは精彩に欠けるマルテの打撃ですよ。六回は無死一塁から、これも真ん中付近の甘い変化球を左飛。八回は一死一塁で直球を空振り三振。

 マルテは21日の巨人戦で3安打しているが、翌日の試合には出場を見合わせていた。下半身に不安を抱えているようだが、よほど足の状態が悪いのだと思う。

 この日は打線に厚みを持たせる意味でマルテを先発させたのだろうが、この打撃内容なら使わない方がいい。

 21日の試合ではヒットは打ったが、まともな走塁ができていなかった。ジョギング姿を見る限り、我慢すれば走れるという状態ではなさそうだし、起用には疑問を感じる。打てば使うこともできるだろうが、今の状態ならもう少し休ませるほうがチームにとってもプラスになるはずだ。

 そうなれば大山を一塁へ回せばいいし、島田や高山ら、しっかり動いて走れる元気な選手を外野で使えばいい。

 やや調子を落とし気味の楽天に助けられた阪神だが、打って守って走れるチーム状態でないと、この先の交流戦を戦い抜くことは難しいでしょう。

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