阪神 今季初5連勝 中野が2盗塁&猛打賞!G連倒の原動力に「塁に出てかき回す」
「巨人3-10阪神」(30日、東京ドーム)
開幕直後の不振がウソのような快進撃だ。阪神が今季初の5連勝。中野拓夢内野手(25)が四、六回に、ともに安打を放ち、二盗も決めて2点差を追い付く原動力となった。1点を勝ち越した直後の七回は中前2点適時打。今季3度目の猛打賞で、盗塁数リーグトップにも躍り出た。3カード連続の勝ち越しで、今季の巨人戦は4勝4敗。勢いに乗って、今日は敵地で首位・巨人を3タテや!!
敵地を縦横無尽に駆け回った。この日の快勝を語るには、中野の仕事ぶりが欠かせない。1点を追う六回だ。2死から中前打を放つと、一塁ではけん制やウエストなどで警戒される中、スタートを切った。
「ベンチから止める指示がない限りは、常に狙っている。テル(佐藤輝)というところで変化球が増える場合もあると思いますし、うまく利用しながら、自分が走れるカウントで走っていきたい」
後ろの3番に座る同期とのコンビネーションも生かし、リーグ単独トップとなる今季6盗塁目を成功。2死二塁で佐藤輝が左前適時打を放ち、同点のホームを踏んだ。
打線が相手先発・シューメーカーを打ちあぐねる中、突破口を開いたのも中野だった。0-2の四回無死一塁。ランエンドヒットで二塁内野安打をもぎ取り、無死一、三塁と好機拡大。佐藤輝の初球に二盗を決め、捕手・大城の送球がそれた間に三走・近本が生還した。「自分と近本さんが塁に出てかき回すのがタイガースの野球」と自覚をにじませる。
これだけでは終わらない。押し出し四球で勝ち越した直後の七回2死満塁は「何でも良いので後ろにつなごうと」と、粘ってフルカウントからの8球目を2点中前適時打。相手の四球連発による“ラッキー”だけで終わらせなかったことが、チームの勢いを加速させた。矢野監督も「その(適時打)前のファウルに価値がある。しぶとくいけた」と評価。対巨人2カード連続の勝ち越しに貢献した正遊撃手の活躍に目を細めた。
ここまで128打席で四球ゼロが取りざたされることもあるが、「自分は積極的に打っていって、追い込まれたら何とかするというタイプ。気にせずに自分のバッティングをするだけ」ときっぱり。盗塁に対する警戒も厳しくなっているが、「マークしていただけるだけでも、プレッシャーを与えられるので」と自分の武器を最大限に駆使する。
下肢コンディション不良で、安芸キャンプからスタートした今季。「ここまで怖さもなくやれている。ケアを怠らずにやっていければ、一年間フルで戦うことができると思う」。チームの勝利、そして2年連続盗塁王へ。虎の韋駄天(いだてん)がスピードに乗る。
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